イカリソウの特徴
イカリソウは細長い距を四方に伸ばし、下向きに咲く小さな花の姿が、船の錨(イカリ)のように見えることからこの名がつけられたと言われています。
主に日本の山林の木陰に自生し、淡い紫色や白色の花が春に葉に先立って咲きます。
インヨウカクは生薬名であり、中国での呼び名が、そのまま日本のイカリソウにもつけられました。
中国の古書や本草書には強壮作用や強精作用などがあると紹介され、李時珍の『本草綱目』には、インヨウカクの名前の由来が書かれています。
イカリソウには多くの園芸種があり、庭や鉢栽培の山野草としても珍重されます。
【イカリソウの効能】
イカリソウには強壮作用や強精作用があり、生薬・漢方薬のインヨウカクとして知られる他、薬用酒としても利用されます。
【イカリソウの利用法】
イカリソウの若葉はおひたしやサラダに、葉は天ぷらにして食することができます。
地上部全草を陰干しにしたものをホワイトリカーに2〜3ヶ月ほど漬込み、冷暗所にて保管してイカリソウ酒(仙霊脾酒)にします。
イカリソウの栽培・育て方
イカリソウは冬には地上部分が枯れますが、暖かくなると再び新芽を吹いて花を咲かせます。
イカリソウは根づまりを起しやすく、そうすると花つきが悪くなってしまいます。
【植える時期】イカリソウの植え付けは3〜4月が適期です。
株分けの場合は3月と11月が適期です。
【植える場所】
イカリソウは(真夏の)直射日光を避けるために、落葉樹の下に植えるようにしてください。
【植え方】
イカリソウは根詰まりを起こしやすいので、鉢植えの場合は2〜3年間隔で植替えをします。
庭植えの場合も3〜4年に1回は、株分けも兼ねて植替えた方がよいでしょう。
【収穫時期】イカリソウの収穫は5〜6月にかけて行います。
【収穫方法】
イカリソウは根元から全草を刈り取り、陰干にして、乾燥させて保存します。