ヤマトリカブトの特徴
ヤマトリカブトは日本各地の山林などに自生するハーブで、日本国内だけでも20種以上あるといわれます。
ヤマトリカブトの茎は弓なりに伸びて分枝し、葉は掌状で深裂し、互生します。
花は青紫色で、兜の形をしています。
ヤマトリカブトは全草、特に根に猛毒物質があり、若葉は、他の山菜と間違えやすく、誤食すると嘔吐、下痢、手足や指の麻痺の中毒症状を起こし、重症の場合には、死に至ることもあるので注意してください。
トリカブトは山に自生するヤマトリカブトと、花の美しさから園芸用に使われるハナトリカブトの2つの種類に大まかに分けることが出来ます。
中毒症状を起こすのは、ほとんどがヤマトリカブトで、無害な野草のヨモギやニリンソウによく似ているため間違えて食してしまうケースが多いようです。
ハナトリカブトにも毒はありますが、ヤマトリカブトに比べて毒性は低くなります。
【ヤマトリカブトの効能】
ヤマトリカブトは薬草としては強心作用や鎮痛効果、牛車腎気丸及び桂枝加朮附湯では皮膚温上昇作用、末梢血管拡張作用により血液循環の改善に効果があります。
【ヤマトリカブトの利用法】
ヤマトリカブトは猛毒なので、一般の使用は厳禁です。
漢方では滅毒処理をして塊根を薬用に用います。
漢方での生薬名は附子(ぶし)です。
ヤマトリカブトの栽培・育て方
ヤマトリカブトは夏の熱さに弱く、30℃程度が栽培の限界になります。
寒冷には強く、カラフトなど亜寒帯にも自生しています。
【植える時期】ヤマトリカブトの植付けは3〜4月か10〜11月が適期です。
【植える場所】
ヤマトリカブトは半日陰か日陰の、水はけのよい場所に植えるようにしてください。
【植え方】
ヤマトリカブトを植える際は、太い径側を上方にしながら垂直に置いて、3〜4cm程度土を被せて植えるようにします。
【収穫時期】
ヤマトリカブトは6〜10月にかけて収穫できますが、一般の使用は厳禁ですので、注意してください。
【収穫方法】
漢方のためにヤマトリカブトの塊根を収穫する場合は、株を掘り起こして根を収穫します。