ボリジの特徴
ボリジはフランスではその形から「牛の舌」とも呼ばれているハーブです。
ボリジは初夏〜秋に、星形の花を集散花序に咲かせます。
咲きはじめはピンクですが、数時間後にブルーなります。
その後、萼に押し出されるように、花弁だけが抜け落ちます。
ボリジの根出葉は長楕円形で大きく、茎につく葉は互生して先がとがり、キュウリの香りがするのが特徴です。
太い茎は直立してよく分枝し、葉や茎ともに粗い毛に覆われています。
ボリジにはカリウムやカルシウム、マグネシウムなどが豊富に含まれます。
かつて聖母マリアの衣を描くのに使われたため、マドンナブルーという色は、この花色をもとに作られたと言われています。
ボリジのハーブティーは、中世の時代には勇気が出るとされ、試合前の剣闘士が飲んだといわれています。
また、悲しみや憂鬱をぬぐい去り、勇気と元気を与えてくれるハーブとされ、剌しゅうの図柄にも使われていました。
ボリジには白色の花の種類もあり、清楚で美しい姿を楽しむこともできます。
ミツバチが集まってくる蜜源植物であり、コンパニオンプランツとしても向いています。
サラダや花の砂糖菓子など、料理にも利用することができます。
【ボリジの効能】
ボリジは古くから薬草として利用されてきたハーブで、鎮痛効果や皮膚軟化効果、解熱作用、浄化作用、発汗作用、利尿作用、抗ウツ作用などの効果があります。
また、副腎に働きかける作用があり、民間薬として強壮作用、強心作用、血液浄化、腎臓や心肺機能を強化、うっ血緩和などの効果があります。
ボリジにはミネラルが豊富で健康増進効果があるので、風邪をひいたときには特におすすめです。
発汗を促して熱を下げ、頭痛なども和らげてくれます。
長期的な疲労からの回復のサポートや、ストレスや恐怖心のあるときに、エネルギーを増強し気力を高める効果があります。
作用が強いので、一度に飲み過ぎないように注意するようにしてください。
【ボリジの利用法】
ボリジの葉にはきゅうりのような風味があり、若葉をサラダや天ぷらにして食用にできます。
ボリジの花はドリンクに浮かべたり、ケーキやデザートの飾りに利用します。
砂糖潰けにしても素敵です。
また、ボリジの花をワインに浮かべると、青からピンクに変わりますので、是非、一度試してみてください。
ボリジの栽培・育て方
ボリジは日あたりと水はけがよければ、特に土を選ぶことはありません。
ボリジを種から育てる場合には、春か秋に直まきにし、株間を50cmほど取り、十分な間隔で育てるようにしてください。
あまり、茂りすぎると蒸れてしまうので、株の勢いが弱まったり、枯れたりしてしまいます。
秋まきで冬を越したものは大きく育ち、こぼれ種でも増やすことができますので、比較的管理が簡単です。
【植える時期】ボリジの植え付けは4〜5月、9〜10月が適期です。
【植える場所】
ボリジは日当たりや排水のよい場所に植えるようにしてください。
ただし、半日陰の場所でも十分に育ちます。
【植え方】
ボリジの花を長く楽しむためには、鉢植えの場合は半日陰に移動させ、庭植えの場合には遮光ネットを掛けるなどの対処をしてあげるようにします。
また草丈が高くなると、風で茎が折れてしまうこともあるので、適宜支柱を立ててあげるようにします。
【収穫時期】ボリジの収穫時期は5〜10月が適期になります。
【収穫方法】
ボリジの収穫の際には、手で折ったりすると、その切り口から腐りやすくなってしまうので、清潔なハサミを使って収穫するようにします。