ヤロウの概要
ヤロウ
キク科 多年草
【学名】 Achillea
Millefoium
【別名】 コモンヤロウ、セイヨウノコギリソウ
【将来的なサイズ】 高さ:50cm 幅:50cm
【花期】 5〜8月
【原産地】 ヨーロッパ、アジア、北アメリカ
【耐寒性】 あり
【利用部分】 花、葉、茎葉
【利用方法】 ハーブティー、クラフト、切り花、園芸
【効能】 止血作用、発汗作用、強壮効果、風邪の症状の緩和
【注意点】 妊娠中の飲用は避ける。多量に用いると、めまい、光過敏症、アレルギーの原因になる。
ヤロウの特徴
ヤロウはヨーロッパ原産のハーブで、ヤロウの仲間には赤やピンク、イエローなど、さまざまな花の色があります。
観賞用に栽培されていたものが日本でも各地に野生化しています。
ヤロウは全体が綿毛に覆われ、茎は直立し、葉は長楕円形または線状梢円形で、2〜3回羽状に深裂しています。
茎先端に散房状に、白または淡紅色、紅色の頭花が多数集まって咲きます。
地下茎が横に広がって伸び、冬の間も根出葉が残ります。
仲間の花の色が黄色のイエローヤロウは、全草に芳香があって背が高く、葉もヤロウほど絹かくなくて大きめです。
黄色の頭状花が多数集まって咲きます。
俗称「ノーズ・ブリード」といい、止血剤として古代ギリシャ時代から利用され、傷の治療に重宝されてきました。
ギリシャ神話の英雄アキレスが、トロイ戦争のときに、傷ついた兵士を救うために、止血剤として用いたのがこのハーブです。
学名のAchilleaもギリシャ神話の英雄アキレスから名付けられています。
【ヤロウの効能】
ヤロウには止血効果や発汗作用、強壮作用、風邪やインフルエンザの症状の緩和に効果があります。
その他に栄養補給、血液浄化、血圧降下作用、利尿作用、消化促進、生理痛の緩和などの効果も認められています。
【ヤロウの利用法】
ドイツでは、女性の健康維持のためにヤロウのハーブティーが飲まれています。
葉や茎はハーブティーに利用し、若葉はサラダ、花はドライフラワーに利用します。
夏の終わりまで咲くヤロウの花は、乾燥させてポプリや香りの花束、リースの彩りに利用されます。
押し花は、しおりやカードにおすすめです。
茎葉を細かくしてコンポストに加えると、堆肥の分解を助ける効果があります。
イエローコモンは食用にはせず、ドライフラワーの素材に適しています。
ヤロウの栽培・育て方
ヤロウは充分湿らせた種子を筋まきにし、本葉3〜5枚で一度ポリポットに仮植えするか、株間30cm程で定植するようにします。
株が込んできたら、株分けや間引きをしてください。
ヤロウはむれに弱いので、葉の刈り込み、間引きなどを行い、通気性を保つようにしましょう。
【植える時期】
ヤロウの植え付けは4〜6月、9〜10月が適期になります。
株分けも4〜6月、9〜10月が適期です。
【植える場所】ヤロウは日当たりのよい場所に植えます。
しかし、夏場の強すぎる直射日光は、葉焼けを起こす原因になりますので、夏には半日陰になる場所がおすすめです。
【植え方】
ヤロウは地下茎でどんどん増えますので、植え付けの株間は十分にとるようにしてください。
【収穫時期】ヤロウの収穫は5〜8月に行うことができます。
【収穫方法】
ヤロウを収穫して、ドライフラワーにする場合は、開花期の晴れた日の午前中に、茎から刈り取り、束ねて風通しのよい日陰に逆さに吊るして乾燥させてください。