ソープワートの特徴
ソープワートはその名前が示す通り、古くから洗濯に使うハーブとして親しまれてきました。
ソープは英語で石けんですし、シャボンはポルトガル語での石けんの意味になります。
イギリスでは「洗い物屋のハーブ」とも呼ばれるようです。
ソープワートは全草にサポニンを含み、葉や根を煮出すと石けん液ができます。
この石けん液には洗浄効果と優れた生地再生作用があり、繊維を傷めないので、ウールなどを洗うのに適します。
ソープワートの茎はやや多汁質で節があり、葉は対生して楕円状披針形か長円形で両端は細まり、葉の長さは15cm程になります。
花は2.5cmほどの白色や淡桃色のものを7〜9月にかけて密な集散花序につきます。
花はこんもりと集まって咲くので、庭のガーデニングのポイントにもおすすめです。
【ソープワートの効能】
ソープワートには洗浄能力や生地再生効果、収斂作用、消毒効果などがあることが認められています。
【ソープワートの利用法】
ソープワートの乾燥させた根や茎を煎じたものは、傷口や腫れ物の消毒液として利用することができます。
葉や花を水に浸すと洗浄効果のある液体を取ることができ、ウールや昔の繊維などの繊細なものの洗濯に利用できます。
ソープワートの栽培・育て方
ソープワートは半日陰でやや湿った土地を好み、繁殖力が旺盛なので鉢植えよりも地植えがおすすめです。
また、その旺盛な生育力で横に広って生長し、花壇の中の他の植物の場所まで侵食するので注意します。
ソープワートの茎は細く倒れやすいので、伸びてきたら支柱を立ててあげるようにします。
花は枯れてしまったら早めに花穂の下から切り落とすと、長い間、花を楽しむことができるようになります。
冬は自然と地上部が枯れて根だけの状態で越しますので、−15℃程までなら特に耐寒処理をする必要はありません。
【植える時期】ソープワートの種まきは4月か9月が適期になります。
また、株分けで増やすのが最も簡単な方法で、その場合の適期も4月か9月になります。
挿し木の場合は5〜7月にかけてが適期になります。
【植える場所】ソープワートは半日陰で湿った場所に植えるようにします。
【植え方】
ソープワートは横にどんどん広がって育ち、他の植物の場所まで侵食してしまいますので、植える場所には囲いなどの対策が必要です。
種を蒔く場合は、発芽するまで乾燥させないように注意します。
株分けにする場合には、掘り上げた株を芽を確認し、数株に切り分けてそれぞれを間隔を開けて植え付けます。
1株ずつがあまり小さくならないようにします。
挿し木の場合には、枝を先端から10cm程の長さに切り取り、土に挿して根が出るのを待ちます。
【収穫時期】ソープワートの収穫は7〜9月にかけて行うことができます。
【収穫方法】
ソープワートの収穫は上記の花期に、必要な量を根元から切り取って利用するようにします。
根には毒性があるので、服用は控えてください。