ユキノシタの特徴
ユキノシタは古くから日本で親しまれてきたハーブで、江戸時代には観賞用として庭先に植えられていましたが、民間薬としても用いられていたと言われています。
ユキノシタの根元から出る細い走出枝が伸びて、土に届くと出根して殖えます。
ユキノシタは春から初夏にかけて、白色で大文字草に似たユニークな形の花を咲かせます。
ユキノシタは日本全国、北海道〜九州にかけでどこでも栽培が可能な丈夫な植物です。
ヨーロッパで改良された園芸品種などもあり、日本で広く栽培されているのはピンクの花を咲かせるヒマラヤ原産のヒマラヤユキノシタという品種です。
【ユキノシタの効能】
ユキノシタはコジソウ(虎耳草)という生薬として、耳の疾患、やけど、むくみなどによいとされ、昔から薬用として利用されてきました。
その他、生葉汁を患部に塗布したり、生葉を揉んだりして貼れば、消炎作用があり、排膿剤として切り傷、火傷、しもやけ、虫刺され、かぶれ、にきびなどの腫れ物に効果があります。
ユキノシタはその他、健胃効果や解毒作用、解熱作用があり、鎮咳剤として風邪、百日咳などに効果がある他、心臓病や腎臓病、腎臓結石にも効果があると言われています。
【ユキノシタの利用法】
ユキノシタの葉は天ぷらやおひたしなどの食用としてもおいしく利用することが出来ます。
また、近年は成分の研究が進み、保湿効果が高いことが分かって来たため、化粧品への利用も開発されつつあるようです。
ユキノシタの栽培・育て方
ユキノシタは茎が伸びすぎるとバランスが崩れるので、茎の先端を切り戻してあげるようにします。
こうすることで、茎の途中から芽が出てきて、草姿のバランスのよい株に整えることができます。
ユキノシタは花が枯れてきたら、花茎を根元から切り落とすようにしてください。
また、下の方の葉が枯れてき時にも、こまめに取り除いて掃除するようにしてください。
枯れた葉をそのままにしておくと、株が蒸れたりカビが生える原因になります。
切り落とした茎は土にさしておくと、根がでて新しい株として育てることができます。
【植える時期】ユキノシタの植え付けは3〜6月、9〜11月が適期です。
種まきも3〜6月、9〜11月が適期になります。
また、株分けは3〜4月が適期になります。
【植える場所】
ユキノシタは湿り気のある場所を好み、半日陰から日陰でも十分に育ちます。
【植え方】
ユキノシタを植える際には茎を横向きにして、深さ2cmくらいで浅めに植え付けてください。
鉢植えにする場合は、茎が常に一方向に伸びるので、新芽の伸びる方向に充分なスペースを空けて植えるようにしてください。
【収穫時期】ユキノシタの収穫時期は5〜7月が適期になります。
【収穫方法】
ユキノシタは開花時期に葉を収穫し、陰干しして保存するようにします。
しかし、生の葉を用いるときは、必要に応じて随時収穫するようにしてください。