シロザの特徴
シロザはユーラシア原産のハーブで、乾燥地や海岸付近の砂地、道端などに自生しています。
シロザは古く中国では野菜として栽培されており、中国から日本に渡来し、江戸時代までは食用に栽培されました。
戦後の食糧難の時代にも食用にされたようです。
生命力が非常に強いので、現在では野生化して、日本各地の道端や荒地でよく見られます。
シロザの若葉や葉の裏は白っぽく見えます。
葉は菱形、卵形で不ぞろいの鋸歯があり、花は黄緑色で穂状に集まって咲きます。
同種のアカザ(Chenopodium album ver、 centrorubrum)は、シロザの変種で、若葉が紅紫色に色づいて美しく、葉はシロザより薄く大きめなのが特徴です。
これらの分かりやすい見分け方としては、シロザは若い葉に白い粉状の物質がついて白く見え、アカザは赤紫で赤く見えるものです。
一般的にシロザのほうが多く自生しているようです。
【シロザの効能】
シロザには服用することで健胃作用や強壮作用、血圧低下の効果があることが知られています。
また、葉をすりつぶしたものを湿布すると、虫剌されのかゆみを緩和し早く治す効果があります。
【シロザの利用法】
シロザの若葉はゆでて食用に利用することができます。
粉状の物質を水洗いして落としてから、茹でて調理します。
同じアカザ科のほうれん草と同じように料理します。
シロザはアクが少ない方ですが、大きく育ったものはアクも強くなります。
また、種子も食べることができます。佃煮にしたり、ふりかけにして食用にします。
ふりかけにする場合には、油で炒めてから塩と醤油で味付けし、好みで削り節やゴマ等を足します。
プチプチした食感がうれしいふりかけです。
さらに、葉をつぶしたものを湿布として利用すると、虫刺されの症状の緩和や治療に効果があります。
シロザの栽培・育て方
シロザは乾燥したアルカリ性の土嬢を好みますが、生命力が非常に強いので、特に手をかける必要はありません。
雑草化しやすいので、注意が必要です。
【植える時期】シロザの種は4〜5月に蒔きます。
シロザは一度芽が出ると、植替えの必要はありません。
【植える場所】
シロザは日当たりのよい場所に植えるようにしますが、生命力が非常に強いので、日陰でも十分育ちます。
【植え方】
シロザは生長力が非常に旺盛で、他の植物の場所にまで広がってしまいますので、囲いをするなどの対策が必要になります。
【収穫時期】シロザの葉の収穫は6〜7月に行います。
【収穫方法】
葉が生長すると、固くなりアクも出てくるので、食用にする場合には若葉のうちに収穫してください。