フィーバーフューの概要
フィーバーフュー
キク科 多年草
【学名】 Tanacetum Parhenium (Matricaria
Parthenium)
【別名】 マトリカリア、ナツシロギク
【将来的なサイズ】 高さ:60cm 幅:60cm
【花期】 3〜9月
【原産地】 ヨーロッパ東南部〜西アジア
【耐寒性】 あり
【利用部分】 花、葉
【利用方法】 ハーブティー、ヘルスケア、園芸、クラフト
【効能】 解熱作用、強壮効果、痛経作用、駆虫作用、頭痛の緩和
【注意点】 妊娠中の使用は控える、抗凝固剤との併用は避けるようにする
フィーバーフューの特徴
フィーバーフューは古代ギリシャ/ローマ時代より薬用として利用されてきたハーブで、早春から白いデージーに似た花を一斉に咲かせます。
フィーバーフューの枝は上部でよく分枝し、先端に散房花序に直径2cmほどのカモマイルに似た頭状花を多数つけます。
葉は互生して羽状に深裂し、縁は鋸歯状です。
八重咲きの花を付ける品種のものや、春菊のように切り込みが入る葉のものや、緑色の他に斑入りや黄色の美しい葉の品種もあります。
特に黄緑色の葉をつける品種群を、「ゴールデン・フィーバーフュー」と分けて呼ぶこともあります。
また、切り花用に改良された草丈の高くなる品種や花壇やプランター用の草丈の低い品種などもあります。
英名のフィーバーフュー(feverfew)は、ラテン語のfebris(fever=熱病)とfugare(to driveaway=追放する)という言葉に由来すると言われています。
ギリシャの哲学者プルタークが著した書物によると、学名につけられたpartheniumの由来は、パルテノン神殿から落下した労働者の命がこのハーブを用いて助かったことによるそうです。
【フィーバーフューの効能】
フィーバーフューには解熱作用や強壮作用、通経作用、駆虫作用、防虫作用などがあります。
また、近年では偏頭痛を予防、治療する働きが高いことが研究により認められています。
【フィーバーフューの利用法】
フィーバーフューには苦味があり、風味もよくないのですが、頭痛を治すといわれ、昔は薬屋が売りに歩いたハーブといわれています。
現在は主に虫よけとして利用されたり、庭のガーデニングの彩りに用いられています。
フィーバーフューの栽培・育て方
フィーバーフューは長日植物ですので、日当たりのよいところで育てることが重要になります。
フィーバーフューは日当たりと水はけがよければ、種子から簡単に栽培できますが、春まきにしたものの開花は1年後になります。
フィーバーフューは夏の高温多湿時期に弱いので、蒸れて株が腐って、枯れてしまうことがあります。
そのため、込み合っている部分の枝を間引いて、通風を保つようにしてあげてください。
タネを採取しないのであれば、花がらはこまめに摘み取るようにしましょう。
そうすることで、新芽の発生を促すと同時に花を長く楽しむことができるようになります。
【植える時期】
フィーバーフューの植え付けは4〜6月、および9〜10月が適期となります。
株分けは4〜5月か9〜10月が適期で、挿し木は6月か10月が適期になります。
【植える場所】
フィーバーフューは日当たりと水はけがよい場所に植えるようにしてください。
庭植えにする場合、毎年同じ場所で育てると連作障害により生育が悪くなってしまうので、場所を替えて植えてあげるとよいでしょう。
【植え方】
フィーバーフューの植替えは3〜4月の時期に、根を1/3くらいに切り詰めてから植え替えます。
切り詰めることによって新しい根が出やすくなります。
【収穫時期】フィーバーフューは3〜9月にかけて収穫することができます。
【収穫方法】
フィーバーフューは多年草なのですが、高温多湿には弱く、夏に枯れてしまうことがあるので、毎年確実に花を楽しみたい場合には、花後にできるタネを採取しておくとよいでしょう。
タネは非常に小さくこぼれやすいので、小さな紙袋などで花の部分を覆って、熟した頃に花茎ごと切り取って採取してください。