レモンバームの特徴
レモンバームは紀元前から栽培されていたという記録が残っているほど、歴史あるハーブです。
学名のMelissaの由来はハチを意味するギリシャ語です。
以前は蜜源植物として利用され、17世紀にはハチを巣箱に集めるためにこの葉を巣箱にこすりつけていたそうです。
レモンバームの茎は直立してよく分枝し、葉は広卵形で対生し、短い葉柄と鋸歯があります。
唇形で白っぽい花を数個ずつ輪生します。
葉はレモンに似た芳香がありますが、レモン香はレモンバーベナよりやさしく、消化促進とリラックス効果があるため、食後のハーブティーにおすすめです。
葉に黄色の斑の入った品種のゴールデン・レモンバーム (Melissa officinalisvar. variegata)もあります。
【レモンバームの効能】
レモンバームには消化促進やリラックス効果があるので、食後のハーブティーとしておすすめです。
また、強壮効果と発汗作用もあるため、風邪の引きはじめにも効果のあるハーブです。
そのほか、血圧降下の効果もあります。
【レモンバームの利用法】
レモンバームの葉はサラダやハーブティーに利用することができます。
ハーブティーはフレッシュで使うとよいでしょう。
リースの材料にも使うことができます。
レモンバームの栽培・育て方
レモンバームは午前中だけ日に当たり、午後からは日陰になる半日陰で生育させると、その香りがよくなります。
レモンバームは種子や株分け、こぼれ種などで簡単に栽培することができます。
レモンバームは夏前に花が咲き出したら、収穫を兼ねて半分くらいに切り戻し、新芽を促すために施肥するようにします。
枝葉が混み合って風通しが悪くなると、蒸れて葉が枯れたり、病気が発生する可能性があるので、枝を間引いて株の内側まで風が通るようにします。
また、枯れた枝や葉はこまめに摘み取ります。
乾燥にはやや苦手なようです。
【植える時期】
レモンバームの植え付けは4月か10月が適期になります。
挿し木は4〜5月、9〜10月が適期、株分けは4〜6月、9〜10月です。
【植える場所】
レモンバームは日当たりと水はけのよい、 よく肥えた土に植えるようにしてください。
強い直射日光を嫌い、半日蔭でやや湿った場所を好むので、大型植物の東側に植えてやるとよいでしょう。
【植え方】
レモンバームは若い株の方が香りが強く、株が老化していくと徐々に香りが弱くなるので、株の若返りもかねて3〜4年ごとに植え替えます。
レモンバームの植え替えの際には、茎を地際でばっさりと切り戻して鉢から抜き、古い土をある程度落とし、傷んだ根や地下茎をを整理して、新しい用土で植え替えます。
植え替え直後、株が再び生育を初めて安定するまでのおよそ1週間の間は、直射日光を避け乾かさないように管理します。
【収穫時期】
レモンバームの葉の収穫は、3〜11月にかけて行うことができます。
【収穫方法】
7〜8月に小さいクリーム色の蕾をつけるので、この花が咲く前に、切り戻しをかねて収穫をします。
蕾は枝の中にあるので、枝を掻き分けて確認します。
収穫したレモンバーベナは5〜6本程の束にして、風通しが良く直射日光のあたらない場所に吊るして乾燥させて保存します。