マロウの特徴
マロウは太陽の光を浴びながら、慎ましやかに花を咲かせます。
マロウは古代ギリシャ、ローマ時代には薬草として重宝されると共に、野菜としても食されていたと言われています。
花でいれるお茶の水色はとても美しく、レモンスライスを浮かべると濃い青色が一瞬で変化してピンク色となるので、見た目も楽しむことができます。
この様子からフランスでは「夜明けのお茶」と呼ばれています。
マロウは長い葉柄を持った掌状の浅裂した根出葉を多数出し、茎を伸ばしながら、葉のつけ根付近に3cmほどの細い花柄を持った、直径6cmほどの濃い紅紫色の5弁の花を多数つけます。
植えつけた年は茎の本数も少なく、やや小さめの花しかつけないのですが、翌年以降からは茎も十数本出て、大きく生長します。
マロウの一般的な種類はコモン・マロウで、ラージフラワーは、日あたりや肥料などの条件がよければ3m程まで生長し、スモールフラワーでも2mほどまでになります。
スモールフラワーはやや小ぶりの品種で、ピンク色に紅紫の筋が入った花が特徴です。
マロウの花は一日花ですので、完全に開花する直前に順次摘み取り、乾燥させて保存するようにしてください。
マロウの葉にはビタミンが豊富に含まれ、若い葉はサラダとして食することができます。
生の花も食用できます。
【マロウの効能】
マロウの花や葉には粘液質があり、炎症保護や去痰作用など、呼吸器系によい作用があります。
その他、肌の柔軟作用やアレルギー、気管支炎に効果があると言われています。
【マロウの利用法】
マロウの花は生でサラダに添えたり、乾燥させてハーブティーにすることができます。
マロウのハーブティーはくせがなく、味をまろやかにする効果があるので、他のハーブティーとのブレンドがおすすめ。
マロウの浸出液には、肌を美しくする作用もあります。
若い葉は天ぷらやサラダとして、食用にすることができます。
マロウの栽培・育て方
マロウは摘心して側枝を伸ばし、茎が伸びてきたら支柱を立ててやり、込み合った葉は間引くようにすると花つきがよくなります。
開花期には充分な水を与えるようにします。
うどん粉病にかかりやすいので、注意するようにしてください。
植える時期:
マロウの植え付けは4〜5月、または9〜10月が適期です。
挿し木は6月、株分けは3〜5月が適期です。
植える場所:
コモンマロウは日当たりがよく、水はけのよい場所に植えるようにします。
植え方:
マロウを地植えにする場合には、株間1m程にして定植します。
鉢植えの場合は、本葉3〜5枚になったら10号以上の鉢に1株を植えるようにします。
収穫時期:マロウは5〜9月に収穫できます。
収穫方法:
収穫は開花直前か開花直後がよく、収穫後はガクの部分まで、しっかり乾燥させて保存します。