ワームウッドの特徴
ワームウッドはヨモギに似た切れ込みのあるシルバーグレーの葉を持ち、強い香りを放つ、苦みのあるハーブです。
ワームウッドはヨーロッパ原産で、全草が白い毛に覆われているため、遠くからはシルバーグレーに見えます。
葉は2〜3回羽状複菓で、深い切れ込みがあり、枝先に黄色い花を円錐状の総状花序につけます。
ワームウッドは草姿が美しいため、園芸種も多く出回っています。
ワームウッドは古くは薬草として利用され、中世ではストローイングハーブとし利用されましたが、毒性があるため現在は食用には利用されません。
かつてこの香りはアブサンなどのリキュールの香りづけに用いられましたが、向精神作用や幻覚作用などがあることから、20世紀初めに製造販売が禁止されました。
【ワームウッドの効能】
ワームウッドは消化促進や胃健効果、風邪などの諸症状を軽減する効果があります。
ワームウッドに含まれるシオネールには、血流、血液の循環を促進する作用があり冷え性改善にも効果があります。
駆虫、防虫作用がありますので、園芸用のコンパニオンプランツに向きます。
【ワームウッドの利用法】
ワームウッドには駆虫、防虫作用があり、乾燥させた葉はモスバッグ(防虫用サシエ)やポプリとして利用することができます。
畑や庭ではその駆虫効果を利用して、コンパ二オンプランツとして使えます。
その他、ハーブティーとしても、様々な効能を期待することができます。
ワームウッドの栽培・育て方
ワームウッドは株がよく茂ると風通しが悪くなって株が蒸れて葉が枯れることがあるので注意が必要です。
梅雨や夏場の高温多湿の時期は刈り込んで風通しを良くするようにします。
刈り取った茎葉は他の植物の株元に敷くと防虫効果が期待できます。
ワームウッドは種子や株分け、挿し木で簡単に栽培できますが、雑草化しやすいので、管理が必要です。
【植える時期】ワームウッドの植え付けは4月が適期です。
挿し木は6〜9月が適期となり、株分けの場合は4月が適期です。
【植える場所】ワームウッドは日当たりと通風しのよい場所に植えます。
ただ、やや目陰でも十分に育ちます。
【植え方】
ワームウッドは本葉が5〜6枚になったら株間を十分にとって定植します。
【収穫時期】
ワームウッドの収穫は、開花前の4〜6月にかけて行います。
【収穫方法】
収穫は開花直前まで可能で、茎をばっさりと刈り取って乾燥させ保存します。