マングローブの概略
マングローブ
ヒルギ科 常緑広葉樹
【学名】 Rhizophora
【別名】 リゾフォラ、オオバヒルギ、オエヤマヒルギ
【原産地】 東南アジアからアフリカ、南米の熱帯〜亜熱帯地方
【花期】 6〜10月
【結実期】 11月
【耐陰性】 なし
【耐寒性】 普通
【最低温度】 5℃
【乾燥】 弱い
【肥料】 液肥
【殖やし方】 挿し木、実生
【病害虫】 カイガラムシ
【育てやすさ】 難しい
マングローブの特徴
マングローブとは東南アジア〜インド、南米、オセアニアにかけての熱帯〜亜熱帯地方における沿岸地域に広がる森林群落を表します。
元来は根元が海水につかっている場所に茂る森林を表していましたが、近年は河口域に生育する植物の総称としても使われています。
マングローブは自生地では海水につかって生長しているのですが、もちろん普通の水でも育ちますので、観葉植物として楽しむ事ができ、熱帯の雰囲気を演出するのに一役買ってくれます。
マングローブにはさまざまな種類の植物がありますが、一般的に日本で観葉植物として流通している代表的な種類は、オヒルギやメヒルギなどになります。
マングローブの種は20〜50cmの棒状をしています。
これを樹上に付けたまま発芽させてから落下させるという、他の植物にはあまり見られないユニークな特徴があります。
マングローブの育て方
マングローブはその原産地からも分かる通り、乾燥を嫌います。
乾燥しすぎると葉を落としてしまう原因になります。
空気が乾燥する時期には、特に乾燥しやすい室内での管理の場合には霧吹きなどにより、葉の表裏両面に葉水を与えるようにしてください。
日当たり:
マングローブは日当たりを好む性質があります。
耐陰性はありませんので、必ず日当たりで管理してください。
置き場:
春〜夏の間は直射日光の当たる場所に置くようにします。
秋〜冬は寒さに弱いので暖かい室内に取り込み、日当たりのよい場所に置いて管理するようにしてください。
水やり:
マングローブは乾燥に弱いので年間を通じて水やりを切らさず、土を乾かさないようにたっぷりと水を与えるようにしてください。
マングローブは乾燥しすぎると葉を落としてしまいますので、エアコン等で乾燥しやすい季節には葉水を葉の両面に与えます。
ハイドロカルチャー仕立てにして楽しむ場合には、常に表面まで水をキープするようにしてください。
肥料:
マングローブの施肥は春〜秋の育生期に1〜2回液肥を与えます。
マングローブは非常に大きく育ちますので、あまり大きく育てたくない場合には施肥は控えめにした方がよいでしょう。
植え替え方法と時期:
マングローブは生長に従い根詰まりしたりバランスが悪くなったら一回り大きな鉢に植え替えをしてあげる必要があります。
植え替えは育生期の夏の間に行うようにします。
あまり大きくしたくない場合には、小さめの鉢に植えるようにします。
他の観葉植物であれば鉢を1/3のほどカットしますが、マングローブは根を傷つけると枯れやすいので、植え替えの際には鉢土を崩さず、根を切らないように注意してください。
剪定やスタイリング:
マングローブはハイドロ仕立てにすることにより、より熱帯感を演出することが出来ます。
ハイドロ仕立てにする手順は下記の通りです。
@ハイドロ仕立てようの容器に根腐れ防止剤を入れ、 ハイドロボールを入れます。
Aマングローブを植え込み、ハイドロボールの表面まで水を張ります。
B水の高さは表面までキープし、乾燥させないように管理します。
病害虫:
マングローブの管理で注意が必要な病害虫は、春〜秋にかけてのカイガラムシになります。
越冬:
マングローブは寒さにそれほど強くありませんので、冬を越すためには鉢を室内に取り込むようにしてください。
越冬のための最低気温の目安は5℃以上になります
殖やし方:
マングローブは夏に実生か挿し木で殖やすことが出来ます。
マングローブの実生の場合、種の上下を間違えずに植えてください。
種の上下が分からなくなってしまった場合には、水に浮かべて上になった方が上です。
上になった方から芽を出し、下になった方から根を出します。
種を植え付けたら、風通しのよい日陰で水やりをすれば1〜2ヶ月で発根・発芽します。