コーヒーノキの概略
コーヒーノキ
アカネ科 常緑広葉高木
【学名】 Coffea
【別名】 −
【原産地】 アジア〜アフリカの熱帯地方
【花期】 7〜9月
【結実期】 10〜1月
【耐陰性】 やや弱い
【耐寒性】 弱い
【最低温度】 10℃
【乾燥】 強い
【肥料】 置き肥
【殖やし方】 挿し木、実生
【病害虫】 カイガラムシ、ハダニ
【育てやすさ】 普通
コーヒーノキの特徴
コーヒーノキはアジア〜アフリカの熱帯地方原産の植物で、コーヒー豆を採取するために世界中で生産されています。
コーヒーの幹は真っ直ぐ立ち上がり、摘心すると斜め直線上に枝を伸ばしますので樹形が美しく、管理も簡単です。
コーヒーは節毎に白い花が咲き、その後に実が緑〜黄〜赤と色づき、その様子も高い鑑賞価値があります。
熟した実の中には種子が2個入っており、それがコーヒー豆になります。
コーヒーには銘柄がたくさんありますが、それと同様にコーヒーノキにも品種がたくさんあります。
しかし、日本で観葉植物として市場に出回っているものはほとんどがエチオピア原産のアラビア種になります。
アラビカは原産地では10mを超えるほど大きく育ちますが、観葉植物としての鉢植えは1〜2mのものがよいでしょう。
コーヒーノキの育て方
コーヒーノキは剪定すると、わき芽が斜め上に伸びるので葉が傷んだ時などは切り戻して樹形を作り直してください。
日当たり:
コーヒーノキはその原産地からも分かる通り日光を好みます。
多少の耐寒性もありますので、ミニ観葉ぐらいの大きさのものなら日当たりが悪くても枯れることはありません。
置き場:
コーヒーノキは長い間日に当たらない場所で管理していると、節間が伸びて徒長し、株が軟弱になってしまいます。
また、耐寒性はほとんどありませんので、冬には早めに暖かい室内に取り込んで日に当たる場所に置いてあげます。
水やり:
コーヒーノキの水やりは鉢土の表面が乾燥して白くなったらたっぷりと与える程度で十分です。
冬には越冬のために水やりを控え、乾燥気味に管理します。
肥料:
コーヒーノキの施肥は、生長期の春〜秋にかけて1〜2ヶ月おきに緩効性の化成肥料を置き肥します。
植え替え方法と時期:
コーヒーノキは生長し、株と鉢のバランスが悪くなったり、根詰まりが始まったら植え替えが必要になります。
水やりをしても葉が落ちてくるようなら根詰まりが考えられるので、株を抜いたり、鉢底から根の状態をチェックしてください。
コーヒーノキの植え替えの適期は5〜9月になります。
植え替えの際は根鉢をの古土を落とし、傷んだ根があればカットして、新しい観葉植物の専門用土などで、一回り大きな鉢に植え付けます。
大きく育てたくない場合には、根鉢を崩し、根を1/3ほどカットし同じ(大きさの)鉢に植えます。
この際、枝葉も少し整理してバランスを整えるようにします。
剪定やスタイリング:
コーヒーノキは実生苗のミニ観葉もかわいらしく人気ですが、樹形が美しくまとまりやすいので、中鉢や大鉢に仕立てて大きく枝を広げさせる方が特徴がよく現れるのでおすすめです。
コーヒーノキは剪定するとわき芽を斜め上に伸ばしますので、それを利用して樹形を整えます。
下葉を落とせばスタンダード仕立てにもすぐできます。
病害虫:
コーヒーノキの管理で注意が必要な病害虫は、春〜秋にかけてのハダニやカイガラムシの発生になります。
葉が多くなって風通しが悪くなり蒸れてくると、カイガラムシが発生しやすくなってしまいますので、風通しのよい場所で管理し、こまめに葉水を与え、よく日に当てて丈夫な株を作り防除してください。
葉裏などにカイガラムシを見付けたら、歯ブラシなどでこすり落として取り除いてください。
また、カイガラムシの被害がひどいようでしたら、その枝を切り戻しわき芽を出させて再生させるのも手です。
越冬:
コーヒーノキは耐寒性がほとんどありませんので、冬の間は暖かい室内に取り込んで管理します。
越冬のための最低気温の目安は8〜10℃になります。
冬の間は水やりを控え、乾燥気味に管理することで耐寒力を高めます。
殖やし方:
コーヒーノキは実生や挿し木で殖やすことができます。
実生は4〜5月、挿し木は6〜9月が適期です。
実生は秋〜冬にかけて熟した実の中に入っている種を植えれば、芽を出し、簡単に殖やすことができます。
挿し木は枝をカットして発根させるのは難しいので、あまりおすすめの殖やし方ではありません。