ベゴニアの概略
ベゴニア
シュウカイドウ科 常緑低木
【学名】 Begonia
【別名】 −
【原産地】 ブラジル、インドなどの熱帯・亜熱帯地方
【花期】 種類により異なる
【結実期】 −
【耐陰性】 普通
【耐寒性】 普通
【最低温度】 5〜10℃
【乾燥】 普通
【肥料】 液肥
【殖やし方】 葉挿し、株分け
【病害虫】 カイガラムシ、アブラムシ、ハダニ
【育てやすさ】 普通
ベゴニアの特徴
ベゴニアは世界中の亜熱帯・熱帯地方〜温帯地方に分布する多年草や半低木で、原種は1400以上、園芸品種は15000以上が確認されています。
ベゴニアの園芸品種の中には花が美しく咲く種類のものもありますし、葉色や模様を楽しむ事のできる種類のものとさまざまです。
葉が個性的な種類が多いので、一鉢でも十分に存在感があります。
花を楽しむタイプのベゴニアには木立性のベゴニアがありその代表的なものはブラジル原産のコッキネアになります。
花がシャンデリアのように咲きほこるのが特徴的です。
その他にも冬に花の咲くクリスマス・ベゴニアや鉢植えだけでなく、花壇に植えることもできるセンバフローレンス、球根ベゴニアを品種改良したエラチオール・べゴニアなどがあります。
根茎性ベゴニアも観粟植物となり、こちらは花も同時に楽しめる種類が多くあります。
葉の色や形が独特で、葉の観賞価値が高い種類のものには、茎が立ち上がる木立性ベコニアや地面に接した部分から根を伸ばす茎を持つ根茎性のベゴニアがあります。
これらの品種の中には左右非対称の形をした葉や、葉のつけ根がうず巻き状になった非常に特徴のある葉を持ったものがあります。
特にインドのアッサム地方原産で、美しい模様と色を持つレックスは人気で葉の色がピンクや濃い緑色になります。
このレックスを中心に多くの園芸品種が交配されており、それらを総称してレックスベゴニアと呼びます。
その他「ヴィル・ポップ」や「シルバー・ジュエル」なども美しい葉が人気です。
ベゴニアの育て方
日当たり:
ベゴニアは種類により日の光についての特徴が異なりますが、一般的には、花を楽しむタイプのベゴニアは日当たりを好み、葉を観賞するものは明るい日陰を好む傾向があります。
置き場:
ベゴニアは春〜秋の間は明るい日陰に置き、冬の間は室内に取り込みガラス越しに光が当たる場所に置くようにします。
真夏の直射日光は葉焼けを起こす原因になりますので避けるようにしてください。
レックスベゴニアは耐陰性があるので、多少の日陰でも問題ありません。
また耐陰性もあり、霜や雪に当たらなければ屋外でも越冬できます。
水やり:
ベゴニアの水やりは、春〜秋にかけては鉢土が乾いたらたっぷりと与えます。
冬は水やりを控え、乾燥気味に管理するようにします。
葉が鉢土を覆うように生長しているので、鉢土に直接水やりするようにします。
ベゴニアはその原産からも分かる通り、多湿を好みますので、乾燥しやすい室内では霧水などで空中湿度を高めるようにします。
レックスベゴニアは乾燥しすぎると葉が白っぽくなります。
肥料:
ベゴニアの施肥は、春〜秋の生長期にかけては速効性の液肥を月に1〜2回ほど与えるようにします。
肥料の成分としてはNPK(窒素・リン酸・カリウム)が均等に配合されたものを選ぶようにしてください。
植え替え方法と時期:
ベゴニアは生長し根詰まりなどが始まった場合には植え替えが必要です。
基本的には2〜3年に一度ほどの植え替えが必要になります。
植え替えは生長期の春〜秋が適期になります。
剪定やスタイリング:
ベゴニアは多くの葉を出すのが特徴ですので、夏などの高温期には株が蒸れやすくなってしまいます。
傷んだ葉などはすぐにとり除き、風通しのよい場所に移してください。
ベゴニアはテラリウムなどで、原産地の環境を再現してやることにより葉や花の色や模様をより鮮やかにすることが出来ます。
生長しすぎたベゴニアは植え替えや株の再生が必要になります。
株を仕立て直すのであれば株分け、挿し木、葉ざしが簡単でおすすめです。
株分けは根茎を切り分けて植えつけるだけ、挿し木は新芽のある部分を切り分けて植えるだけでOKです。
葉ざしは葉のつけ根部分を含めて葉を切り分け、バーミキュライトなどにさして子株を出させるようにします。
病害虫:
ベゴニアの管理で注意が必要な病害虫は、春〜秋にかけてのカイガラムシ、ハダニ、アプラムシになります。
乾燥しているとこれらが発生しやすくなりますので、葉水や霧水などにより湿度を高め予防するようにしてください。
これらの発生を確認したら、早急に薬剤により防除します。
越冬:
ベゴニアの越冬に必要な最低気温の目安は5〜10℃以上になります。
冬の間は室内に取り込み、昼間はガラス越しの光に当てて管理します。
殖やし方:
ベゴニアは株分けや葉挿しにより殖やすことが出来ます。
これらの適期は春〜夏の育生期にかけてになります。
真夏の7〜8月は避けるようにした方が無難です。
葉さしの方法は、まず新しく元気のある葉を選び、葉柄を2cmほど残してカットします。
これを観葉植物の専門用土に挿し、明るい日陰で管理します。
1〜2ヶ月で発芽し、子株の葉が2〜3枚になったら鉢上げします。
この方法以外にも、一枚の葉を葉脈の支点である花柄の付け根部分をそれぞれにつけたままナイフなどで切り分けても葉さしできます。