フィロデンドロンの概略
フィロデンドロン
サトイモ科 常緑多年草
【学名】 Philodendron
【別名】 オクシカルジウム、スカンデンス、セロウム、セローム
【原産地】 ブラジル、パラグアイ、南米の熱帯雨林地方
【花期】 −
【結実期】 −
【耐陰性】 あり
【耐寒性】 普通
【最低温度】 8℃
【乾燥】 強い
【肥料】 置き肥
【殖やし方】 株分け、挿し木
【病害虫】 カイガラムシ、ハダニ
【育てやすさ】 簡単
フィロデンドロンの特徴
フィロデンドロンは中南米の熱帯地域原産の観葉植物で、250以上の種類があることが確認されています。
そのため、つる性の品種をヘゴ柱仕立てにしたシンボルグリーンや、釣り鉢としてお部屋にアクセントを与えたり、ミニ観葉として置くなど様々な楽しみ方があるのも人気の理由です。
フィロデンドロンの品種は多岐にわたりますが、大きく分けて、茎がつる性で伸びるものと、太く直立して幹になる種類があります。
つる性のフィロデンドロンは、古くから観葉植物として人気のあるスカンデンス・オクシカルジウムが代表的な種類で、代表的な幹立ちのフィロデンドロンとしてはセロームがあげられます。
また、近年は他にもいろいろな種類のフィロデンドロンが出回っており、明るい葉色が人気のスカンデンス・オクシカルジウムのライムやマレービューティー、セロームに似た形ですが、あまり大きくならない品種のクッカバラなどが人気のようです。
フィロデンドロンの育て方
フィロデンドロンの葉の色は日当りの量によって変わります。
また、日照不足や栄養不足、病害虫の被害に遭うと、葉の色が悪くなってしまいますので注意が必要です。
日当たり:
フィロデンロンは耐陰性がありますが、基本的には日当りを好みます。
明るい場所で管理した方が葉の色が鮮やかになります。
置き場:
フィロデンロンは耐陰性があるので、暗い場所でも枯れることはありません。
しかし長い間、暗いところに置いておくと葉色が悪くなり、株が間伸びしてしまいますので、年間を通して明るい場所に置いてください。
日陰に置いておくと葉の色が濃くなるので、特に葉が淡いライム色のオクシカルジウム "ライム"等の品種は注意したください。
直射日光は葉焼けの原因になるので避けるようにしてください。
水やり:
フィロデンロンは乾燥にも強いので、あまり水やりをしなくても枯れることはありませんが、基本的にはたっぷりと水を与えてください。
春〜秋にかけては鉢土が乾いたらたっぷりと与えるようにします。
夏場は毎日与えるぐらいでもかまいません。
エアコンなどで空気の乾燥する場所では葉水も与えると、害虫の予防にもなります。
冬は水やりを控え、乾かし気味に管理します。
肥料:
フィロデンロンの施肥は、春〜秋の生育期にかけて緩効性の化成肥料を2ヶ月ごと置き肥します。
鉢株が大きくなると葉の形が変わるので、施肥を控えめにして生長を抑えるようにするのもオススメです。
葉の色が悪いと感じる際には、日当りのよい場所に移すか、即効性の液体肥料を与えて見てください。
植え替え方法と時期:
フィロデンロンは生長しすぎて根詰まりし始めたり、鉢と地上部のバランスが悪くなってきたら植え替えが必要になります。
剪定やスタイリング:
つる性の品種のフィロデンドロンは小まめに蔓を誘引して、美しい株姿を維持するようにしてください。
また、つるが伸びすぎると下葉が落ちて、見た目のバランスが崩れます。
このような際には、そのつるを下葉の落ち始めた位置で切り戻せば脇芽が伸びて新しいつるを伸ばし始めます。
更に、つるが垂れ下がる程まで伸びてくると、葉が小さくなり、株全体の葉のバランスが悪くなってしまいます。
そのため、つるが伸びすぎないように小まめに切り戻してください。
切り戻したつるからは、わき芽が出ますので、それを誘引して、株全体のバランスを整えるようにします。
病害虫:
フィロデンロンを育てる植えで注意が必要な病害虫は、春〜秋にかけてのカイガラムシやハダニの発生です。
発生を確認したら薬剤散布などにより防除してください。
乾燥しやすい場所に置いている場合には、葉水を与えたり、湿った布で葉を拭くことにより予防になります。
越冬:
フィロデンロンの越冬のためには、室内に株を取り入れる必要があります。
越冬のための最低気温は8度程度が目安ですので、屋外での越冬は基本的に不可能になります。
ただ、中にはクッカバラなどにように耐寒性が強い品種もあり、それらは、凍らない程度の環境であれば屋外でも越冬は可能です。
殖やし方:
フィロデンロンは生育期の春〜夏にかけて、挿し木や株分けにより殖やすことができます。