アブチロンの概略
アブチロン
アオイ科 常緑多年草
【学名】 Abutilon
【別名】 アブティロン、ウキツリボク、チロリアンランプ
【原産地】 熱帯〜亜熱帯地方
【花期】 5〜10月
【結実期】 −
【耐陰性】 やや弱い
【耐寒性】 やや強い
【最低温度】 3℃
【乾燥】 普通
【肥料】 置き肥
【殖やし方】 挿し木
【病害虫】 カイガラムシ、アブラムシ、ハマキムシ
【育てやすさ】 普通
アブチロンの特徴
中南米を中心に熱帯〜亜熱帯地方が原産で、世界中で約100種ほどの品種があることが確認されています。
アブチロンは存在感がありトロピカルな雰囲気の花が人気で、花色には黄色や赤、オレンジ、白、紫などがあります。
葉は縁にギザギザがあり先端がやや尖ったアオイ型をしていますが、切り込みが深く入り紅葉の葉のような形をした品種もあります。
また、黄色や白色の斑が入る鑑賞価値のある葉を持つ品種もあります。
低木性のものが一般的に出回っていますが、蔓性でつるを伸して生長する品種もあり、近年はグリーンカーテンなどに人気です。
作業・お手入れアドバイス
アナナス類は、一度花が咲いた株は、再ぴその株では花が咲きません。
花を咲かせたい場合には、花が咲き終わった後に出てくる子株を取り、新し花が咲くまで育てるようにします。
日当たり:
アナナス類は基本的に日の光を好みますので、日当たりに置くようにします。
ただし、直射日光は葉焼けを起こしてしまうことがあるので、避けます。
置き場:
アナナス類は基本的に寒さや日陰には耐えますが、長期間、日当たりが悪いと花や葉の色が悪くなってしまいます。
そのため、年間を通して明るい場所に置くようにします。
水やり:
アナナス類は熱帯雨林原産ですので高温多湿を好む性質があり、葉から水分を吸収するので、葉水をたっぷり与えることが必要です。
葉がロゼッタ状のものは、筒状の中に水をためるようにし、その水がなくなったら水を与えるようにします。
冬は筒には水をためずに、鉢土が乾いたら株元に水やりをします。
肥料:
アナナス類の施肥は春〜秋の生育期間に緩効性の化成肥料を2〜3ヶ月に1回の頻度で与えるようにしてください。
月に1〜2回ほど、水やりの水に薄めた液体肥料を混ぜて、水やりと同時に与える方法もあります。
植え替え方法と時期:
根詰まりや根腐れにより根が傷んでしまった株は、枯れた部分をとり除きいて植え替えをする必要があります。
大きさをキープしたい場合には、植え替えの際に根を1/3ほどカットし、同じ(大きさ)の鉢に植えるようにします。
剪定やスタイリング:
アナナス類は一度花をつけた株は2度と花をつけることはありません。
花の咲いた株のそばには子株ができますので、次の花はその株を使って咲かせる必要があります。
子株ができたら、これを切りとって新たに植えつけると、簡単に殖やすことができます。
元の株は葉を楽しむための観葉植物として使うことが出来ます。
鉢植えでは子株をつけるまで時間がかかることもありますので、子株をつけない場合でも、更に一年ほど様子をみる必要があります。
病害虫:
アナナス類を育てる上で注意が必要な病害虫は、春〜秋にかけてのハダニやカイガラムシになります。
発生したら、歯ブラシでこすり落としたり、薬剤散布により防除します。
また、乾燥しやすい部屋ではこまめな葉水により予防してください。
越冬:
アナナス類の越冬のための最低気温の目安としては5℃以上が必要です。
暖かい室内に取り込んで、日当たりのよい場所に置くようにしてください。
水やりは控えめにし、与える場合は鉢元の土に水を与えてください。
茎の筒の中に水がたまらないように注意してください。
殖やし方:
アナナス類は生育期の春〜夏にかけて、花後に出た子株を使って殖やせます。
子株の葉が6枚以上まで生長したら株元をつかみ、子株を親株から取り外します。
外した子株の株元を吸水した水ゴケで包み、鉢に植えます。