シュロチクの概略
シュロチク
ヤシ科 常緑小低木
【学名】 Rhapis humilis
【別名】 ラピス・フミリス、バンブーパーム、レディーパーム
【原産地】 中国東南
【花期】 6〜7月
【結実期】 −
【耐陰性】 強い
【耐寒性】 強い
【最低温度】 0℃
【乾燥】 弱い
【肥料】 置き肥
【殖やし方】 挿し木、株分け
【病害虫】 ハダニ、カイガラムシ
【育てやすさ】 簡単
シュロチクの特徴
シュロチクは中国の南部〜南東部が原産の葉の色が鮮やかな植物で、幹は高さ3〜4mほどまで生長します。
シュロチクの葉は細長い半円形をしており、白や乳白色の縦縞模様が入る品種があります。
棕櫚竹(シュロチク)とう名前で、見た目も竹に似ていますが、竹とは関係なくヤシの仲間になります。
シュロチクの仲間にカンノンチクがありますが、カンノンチクと比較すると背が高く、細長い葉がたくさん出るので、繊細な印象があります。
シュロチクは常緑性ですので一年を通じて美しい緑の葉を楽しめます。
シュロチクは幹をまっすぐ伸ばして大きく生長するので、玄関やリビングのシンボルグリーンとしても人気です。
一方、小さい株でも同じ姿を楽しむ事が出来るので、ミニ観葉から大鉢までお好みの大きさで楽しむ事ができます。
斑入りの品種は小さめの鉢でワンポイント用に飾り、緑葉のものは大きくしインテリアとして利用されることが多いようです。
また、シュロチクは和のイメージにも、洋風のイメージにもどちらにもアレンジして観葉植物として楽しむ事が出来ます。
シュロチクの育て方
シュロチクは丈夫で環境に合わせやすいので栽培は簡単です。
また、株分けで簡単に殖やすことができるのも魅力です。
日当たり:
シュロチクは耐陰性がありますが、基本的には日当たりを好みます。
置き場:
シュロチクは耐陰性がありますので室内の暗い場所においても枯れてしまうことはありませんが、春〜夏の間は明るい日陰で管理し、秋〜冬にかけては室内の日当たりのよい場所に置くのが最適です。
シュロチクは耐寒性も強いので、霜や雪の被害さえ受けなければ屋外での越冬も可能ですが、品種改良された園芸品種はそれほど耐寒性が強くないこともありますので、室内に取り込んだ方が無難です。
また、あまり風通しがよく風の強い場所だと葉が折れたりするので、風よけを作るか、無風の場所に置くようにします。
水やり:
シュロチクの春〜秋にかけての水やりは、鉢土の表面が乾いて白っぽくなったら与える程度で十分です。
シュロチクは過湿、水不足のどちらの状態でも葉先が枯れてしまいますので注意するようにしてください。
夏場は乾燥しやすく、特にエアコンの入った室内は乾燥が激しいので毎日水やりしても、湿度不足で葉先が枯れてしまうことがあります。
このような場合は霧吹きで葉水与え、空中湿度を高めてください。
水やりを十分しても葉先が枯れてしまう場合は、根腐れなどの根へのダメージが考えられます。
植え替えなどで傷んだ根を取り除いて、株を再生させてください。
冬場は水やりを控えめにし、やや乾燥気味に管理します。
肥料:
シュロチクの施肥は春〜秋の育生期にかけて、2〜3ヶ月おきに緩効性の化成肥料を置き肥します。
株に元気がなく、葉色が悪くなってしまった場合には即効性の液体肥料を与えて様子を見てください。
植え替え方法と時期:
シュロチクは株が成長して鉢とのバランスが崩れ始めたり、根詰まりにより葉先や下葉が枯れるようになったり、一度、花が咲いたら植え替えるようにします。
植え替えの目安は3〜4年に一度です。
また、植え替えの適期は5〜6月になります。
植え替えの際は根鉢の古土を落としてから根洗いし、傷んだ根は取り除いてから、清潔な用土に植えるようにします。
根を切り詰めると株が元気がなくなるので注意してください。
植え替え後は風通しのよい半日陰に置き、たっぷりと水を与えます。
2〜3週間で根付き始めたら通常管理に戻します。
剪定やスタイリング:
シュロチクは自然素材の鉢やカバーなどに植えるとナチュラルな印象になり、黒や白の背の高い鉢に植えるとモダンな印象に仕上げることが出来ます。
シュロチクは葉先が枯れたように茶色く変色することがありますので、変色してきたら先を尖らせるようにして変色した部分をカットします。
カンノンチクの場合は丸く傷んだ部分を切りとります。
シュロチクの生長に伴い地上部とのバランスが悪くなったり、株分け後に地上部が長すぎる場合には、幹を根元から切り戻します。
病害虫:
シュロチクの管理で注意が必要な病害虫は、春〜秋にかけてのハダニやカイガラムシになります。
これらの発生を見つけたら、薬剤散布により防除してください。
また、葉が密生していると見付けにくくなりますので、葉裏にも葉水したり、湿らせた布で茎を拭けば予防になります。
越冬:
シュロチクは耐寒性がありますので、霜や雪に当たらなければ屋外でも越冬させることができます。
また、冷たい風に当たると葉がダメージを受けますので、出来るなら暖かい室内に取り込んで越冬させた方が良いでしょう。
シュロチクの冬越えのための最低気温の目安は0℃になります。
殖やし方:
シュロチクは4〜7月にかけて株分けで殖やすことが出来ます。
子株がたくさん出ているようなら、それを切り分けて植え付けます。
小株がない場合には、根鉢をハサミなどでカットして株分けします。
株はお好みのサイズになるように2〜3株に分けます。
あまり細かく分けないようにしてください。