ローズレッドの特徴とハーブティー
ローズの起源は、6000年前のバビロニア時代に遡るといわれています。
品種改良の歴史も中世以前に始まったとされ、現在にいたるまで、膨大な数の品種が生まれています。
ハーブティーに用いられるローズは前種に近いオールドローズと呼ばれる品種で、園芸用のモダンローズは適しません。
このうち、花を用いるのは、ガリカローズ、ケンティフォーリア、ダマスクローズなどです。
ローズの品種は非常に多く、複雑です。
つる性、半つる性、ブッシュ性など形状で大きく3種類に分けることができます。
ハーブティーに利用するローズの品種は、ガリカローズといい、別名アポテカリーズローズとも呼ばれているもので、オールドローズのなかでも代表的な系統です。
この他に、花ではなくローズヒップをハーブティーにするものもあります。
花を用いるローズのハーブティーは一般的なガリカ種の中で、特に赤い花を用いるのが一般的です。
ピンクの花を使うローズピンク、紫の花を使うローズパープルもありますが、風味や効能に大きな違いはありません。
それぞれのバッズ (Buds:つぼみ)を使うハーブティーもあります。
ローズレッドのハーブティーは甘く上品な香りが優雅に漂います。
あっさりとしたクセのない味で、後味もさっぱりしているのが特徴です。
赤く美しいローズレッドは見ているだけで心を穏やかにします。
他のハーブにほんの少しブレンドするだけで華やいだ雰囲気のお茶になります。
そのままでもおいしくいただけますが、ローズジャムを入れるとより一層おいしくなります。
ローズレッドの花を、入浴剤として利用するのもおすすめです。
すぐれた美肌効果がある上に、美しい花びらを浮かべたバスタブで華やかな香りに包まれてリラックス効果も抜群です。
ローズレッドの効果と薬効
ローズレッドのハーブティーは神経に働きかける作用が強く、気分転換したい時や悩み事がある時に飲むとリラックスできる効果があります。
ローズレッドは神経性の腹痛や下痢を抑えるのにも有効です。
ホルモンの分泌を調整する効果も優れているので、生理不順や更年期障害の症状も和らげます。
ローズレッドはのどの痛みを抑えるのにも強い効果を発揮します。
のどの痛み止めとしてローズレッドのチンキ(アルコールでエキスを抽出したもの)が、1930年代まで医薬品として処方されていたほどです。
ハーブティーとして飲んでも効きますが、痛みが激しい時には濃いめに入れたものでうがいをするとよいでしょう。
ローズレッドのハーブティーの入れ方と飲み方
ローズレッドのハーブティーの入れ方は、まず、大サジ1杯〜1杯半程度のローズレッドをマグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、そのまま5分〜10分ほど浸出し、好みの濃さになるまで待ちます。
ローズレッドを使ったおすすめのブレンドは下記のようなものがあります。
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ローズレッド (40%) + ローズヒップ (20%) + ハイビスカス
(40%)赤いきれいなハーブティーで、美肌にもおすすめです。
A ローズレッド
(40%) + ジャーマンカモミール (40%) + ローズヒップ
(20%)華やかでゴージャスハーブティーで気分転換におすすめです。
B ローズレッド/ピンク
(30%) + メリッサ (10%) + サフラン
(60%)中年女性・ホルモンバランスを整えたい方におすすめ。
C ローズレッド
(40%) + カモミール (40%) + クローブ (20%)冷え性の体を暖める効果があります。
D
ローズレッド/ピンク (40%) + カモミール (10%) + ラベンダー (10%) + レモングラス
(40%)リラックス・精神安定・安眠の効果があります。
E ローズレッド (70%) + プーアル
(30%)メタボリックが気になる方のダイエットにおすすめ。
F ローズレッド
(30%) + マローブルー (30%) + レモングラス(30%)
お腹の調子が優れない際の健胃整腸におすすめ。