ネトルの特徴とハーブティー
西洋イラクサの和名をもつネトルは、葉や茎に有毒のヒスタミンを含む鋭いとげがあります。
ネトルは古代英語で「針」を意味します。
うっかり素手で触ると激しい痛みが数日間は残ります。
生で食べるべきではありませんが、乾燥させたものならとげがとれているので、こういった心配はありません。
茎からは、織物の繊維がとれます。
アンデルセンの童話にもネトルから糸を紡ぐシーンが登場するぐらいですから、広く活用されていた時代があったのかもしれません。
ネトルの効果と薬効
どこか懐かしさを感じさせるような草の香りのするネトルのお茶は、ビタミン、ミネラルが豊富なので多くの薬効があります。
ネトルの味は、私たちに馴染みの深い「緑茶」と「ウーロン茶」の中間のような味でとっても飲みやすいのが特徴です。
ネトルは葉緑素の原料でもあり、ネトルには様々な効果が認められています。
医学的には葉緑素は、すべての臓器に対し刺激的、そして賦活的に作用するといわれています。
また、消化器系の疾患にも葉緑素はよい結果を導き腸の蠕(ぜん)動を助け、便秘を解消する効果があります。
子宮に対しては緊張を高め、しばしば収縮力を強めます。
基礎代謝も高めることも医学的に証明されています。
ネトルは健康維持を心がけているすべての女性の為のハーブといっても過言ではないでしょう。
年齢を問わず、さまざまな場面で女性のお役に立てる、手軽に飲めるハーブティーです。
特に鉄分を多く含むことが知られ、貧血の予防に高い効果があります。
婦人病(カンジダ膣炎)の治療にも用いられ、月経時の出血量をコントロールする効果もあるといわれます。
近年は、花粉症の治療薬としても注目されています。
古くからアレルギー症の治療に使われていたネトルは花粉症の諸症状も緩和します。
ある機関が花粉症の人にネトルを服用してもらう研究をしたところ、症状が軽くなった人が60%近くもいたそうです。
この他、尿酸を取り除くので、関節炎、痛風、湿疹などにも効きます。
血糖値を下げる効能も確認されているので、糖尿病の治療薬としても研究がすすめられています。
ネトルのハーブティーの入れ方と飲み方
大さじに1杯〜1.5杯ほどのネトルをマグカップのフィルターの中に入れ沸かした熱湯を注ぎ、蓋をして、2〜3分程度浸出させます。
好みの濃さになったら、蓋を取り、ハーブの入ったフィルターのお湯を切って外します。
・ホットハーブティーの場合は、ティースプーン山盛り1杯、コーヒースプーンの場合は山盛り2杯を目安にします。
・アイスハーブティーには、ホットの2〜3倍を目安にします。
ネトルは単品で飲むより、ブレンドして飲むことをオススメします。
少量のローズヒップにネトルとエキナセアをいれ、少し酸味のあるハーブティーは毎日の健康維持にオススメです。
飲みやすく味を整えるなら、ルイボスを加えるとよいでしょう。
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