タイムの特徴とハーブティー
タイムにはいろいろな種類がありますが、最も一般的なのは、コモンタイムとかガーデンタイムと呼ばれる品種です。
タイムの仲間には立性と匍匐性の性質をもつ物があり、クリーピングタイム、アニーホール、ウーリータイム、ゴールデンクィーンタイムなど20種弱の種類があります。
常緑性の多年草で、大きいものは高さ40cm近くまで成長します。
タイムのハーブティーには強い香りがありますが、すがすがしい香りで少し苦い味がします。
フレッシュでもドライでも飲まれますが、フレッシュの方が香りがマイルドです。
タイムは古代から人々の暮らしに密着してきました。
タイムはギリシャ時代には勇気や気品の象徴とされ、「タイムの香りがする人」というのが男性に対する最高級の讃辞だったそうです。
入浴後に、香水代わりにタイムの葉を体にすり込む風習もはやりました。
中世には戦いに出発する騎士を勇気づけるため、タイムの枝を振って送り出したといわれます。
タイムは鉢植えとしても育てやすいハーブなので、ガーデニングとして育てておけば必要なときに使え、栽培しておきたいハーブのひとつです。
タイムの効果と薬効
タイムのハーブティーは、のどに痛みがある時におすすめです。
スポーツ観戦など声を出しすぎたときや風邪やのどが痛む時に飲むとのどの痛みを鎮めてくれます。
2倍ほどの濃いハーブティーを入れ、うがいをするのも効果があります。
タイムには殺菌効果があり、痰を取り除く作用があるので、カゼや花粉症の辛い症状を緩和してくれます。
神経の働きを助ける効能もあり、神経性の頭痛や神経痛も和らげます。
タイムのハーブティーには血行促進のはたらきもあるので、気持ちをすっきりさせ、やる気を出すのにもぴったりです。
朝の目覚めの1杯にもおすすめです。
夜、残業で疲れているときや夜遅くまでの勉強のときにも。
子宮を強く刺激するので、妊娠中の飲み過ぎには注意するようにしてください。
タイムは薬用としては肺によいハーブで、胃腸の働きも整えると考えられていました。
タイムにはすぐれた消臭効果もあり、ローズマリー、セージ、オレガノなど、シソ科のハーブは消臭効果の強いものが多数ありますが、タイムが最も強い効果を示したという実験結果もあります。
殺菌効果の点でもタイムがハーブの中でトップクラスとされ、エッセンシャル・オイルが水虫の治療に用いられます。
タイムは料理においても保存食に使われることが多いのは、風味づけのほかに保存料としての意味合いもあるためです。
加熱しても香りが失われずに長時間続くなるので、シチューやスープにも使われます。
タイムのハーブティーの入れ方と飲み方
タイムは、そのままお茶にしてもよいのですが、淹れる前に茶葉に少し手を加えると、より強い香りを楽しむことができます。
おいしく淹れるための前準備としては、茶葉を手で揉んで香りをたてたり、乳鉢でより茶葉の香りを引き出す方法があります。
タイムのハーブティーの入れ方は、まず、大サジ1/2杯〜1杯程度のタイムをマグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、そのまま2分〜3分ほど浸出し、好みの濃さになるまで待ちます。
タイムのおすすめブレンドは下記のようなものがあります。
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コモンタイム (33%) + レモンバーベナ (33%) + レモングラス (33%)
すっきりと眠気が覚め、勉強や仕事に集中したいときにおすすめです。
A コモンタイム
(25%) + レモンバーベナ (25%) + セージ (25%) + リンデン (25%)
元気がない時に体力を回復する効果があります。
B コモンタイム (25%) + マローブルー
(25%) + レモングラス (25%) + ペパーミント (25%)大きな声を出した後など、のどを痛めた際におすすめ。