オレンジピールの概要
オレンジピール ORENGE PEEL
ミカン科 常緑高木
【学名】 Citrus
Aurantium
【利用部分】 皮
【浸出時間】 5分
【原産地】 アメリカ、アジア
【栽培】 水はけのよい湿った土地
【薬効】 鎮静効果。消化促進。利尿、整腸作用。咳の鎮静。
【他の利用法】 入浴剤。咳止めのシロップ。お菓子。
【注意点】 むかつきを伴う偏頭痛や関節炎の症状が見られる場合は使用を止める。
オレンジピールの特徴とハーブティー
オレンジピールは干したオレンジの皮のことで、洋菓子などに用いる時とは異なり、糖分を加えていないものをハーブティーに用います。
オレンジにはビターとスイートの2種類があり、どちらもオレンジピールのお茶にしますが、ビターオレンジの方が薬効が優れています。
甘酸っぱさのあるフルーティーな香りのハーブティーは、かすかな苦みがさわやかに感じられます。
オレンジピール茶は、ビタミンCが豊富でフルーティーな甘酸っぱい香りが特徴です。
オレンジの風味を強調したい場合には細かく砕いて浸出すると効果的です。
オレンジの甘くまろやかな香りは、他のハーブの口当たりを良くしてくれるのでブレンドティーにもむきます。
また、紅茶とのブレンドの相性も抜群で、紅茶 1: オレンジピール 1〜2の割合で混ぜます。
オレンジピールの効果と薬効
オレンジピールのハーブティーはすぐれた鎮静効果があり、ストレスが溜まっていたり、眠れない夜などにはぐっすりと眠る手助けをしてくれます。
浸出時間の目安は5分ほどを目安にします。
また、消化促進や胃腸の調子を整える効果があるので、おなかがもたれる時や、下痢気味のときにもおすすめです。
ストレスなどでおなかをこわしたりする過敏性腸症候群の症状を抑えるのにも有効です。
カンキツ類の薬効は古くから知られており、最も活用してきたのは中国だといわれています。
干したミカンの皮を橘皮(きつひ)と呼び、その中でも時間の経ったものを陳皮(ちんぴ)と呼ばれ漢方薬にも用いられています。
陳皮は古くなったものほど薬効が高いと考えられ、重宝されています。
陳皮の薬効はオレンジピールのお茶とよく似ています。
西洋でも薬用の歴史は古く、16世紀にはじめてエッセンシャル・オイルが作られイタリアの女王が愛用したという記録も残っています。
オレンジピールは当時は非常に貴重なもので、一般市民にはなかなか手の届かないものでした。
現代でも、ビターオレンジのエッセンシャル・オイルはネロリ油と呼ばれる高級品として扱われ、強い鎮静効果があるとともに、下痢などにもよく効きます。
オレンジピールのハーブティーの入れ方と飲み方
オレンジピールの美味しい入れ方は、ドライハーブを1カップに小さじ1杯入れ熱湯を注ぎ、浸出時間は少し長めで5分ぐらいです。
数人分の時には、さらにポットの分として1杯多く入れます。
ハーブティ用のポットやカップがなくても、急須で代用できます。
少し長めに浸出するのがコツですが、自分の好みの濃さになるように時間を調整してください。