ハイビスカスの特徴とハーブティー
ハイビスカスの学名のHibiscusは、エジプトのHibis(女神)と ギリシャ語のisko(似る〕)が語源です。
和名ではハイビスカス、ローゼルなどと呼ばれています。
英名のRoselleは、熱帯アフリカの乾燥地で広く栽培されている野菜の一種ジースマ(ハイビスカス)が、北アフリカ原産の野菜であり、この酸味のある葉が炊き込みご飯の具やスープ(ソース)に使用されています。
このジースマをトンブクトゥ地方のソンガイ語でローゼルと呼ばれていたことが語源です。
ハーブティーに用いられるのは食料のローゼル種の花びらが落ちたあとに、花を保護する蕚片が膨らんで果実状になったものです。
ちなみに南国で見かける真っ赤なハイビスカスは観賞用のもので、食料ローゼる種とは異なります。
食用のローゼル種の花は観賞用種と比べると小さく、淡いピンク色のものやクリーム色のなどさまざまな色がありますが、中央の蕚部はいずれも濃い赤色です。
ルビーを思わせるようなハイビスカスのお茶のきれいな赤い色は、産地によって微妙に異なります。
中国産は紫色に近い暗い赤で、スーダン産は赤みがかったオレンジ色、エジプト産は両者の中間ぐらいの色です。
いずれも酸味の強さが特徴で、甘い香りがしますが、甘みはほとんどありません。
酸味がきつく感じられるなら、蜂蜜を加えるか、ブレンドティーにすると飲みやすくなります。
ハイビスカスは朝の目覚めをすっきりさせて、一日をさわやかにすごしたい。
そんなときにぴったりのハーブティーです。
ハイビスカスの効果と薬効
酸味の成分は、多量に含まれるクエン酸と酒石酸です。
梅干しなどにも含まれるクエン酸は、近年優れた疲労回復効果が注目され、スポーツドリンクにも用いるアスリートも増えているようです。
食欲を増進させる効果も期待でき、体のだるさを感じている人や疲労感が強い人でも元気が出ます。
アイスでもさわやかな風味なので、夏場にはアイスティーで飲むと夏バテ対策にぴったりです。
この他に、カリウムが多く含まれているので利尿作用があり、体のむくみや二日酔いに効果があります。
お酒を飲みすぎた後や、翌朝に飲むと症状を楽にしてくれます。
眼精疲労の予防と回復に働くのも、うれしい効能のひとつです。
パソコンを使う機会が多いなど、芽の疲れを感じている人はぜひ試してみてはいかがでしょうか?
また、ビタミンCが豊富なので、肌荒れを抑える効果もあります。
ハイビスカスのハーブティーの入れ方と飲み方
ハイビスカスのハーブティーの入れ方は、まず、大サジ1杯程度のハイビスカスをマグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、そのまま2分〜3分ほど浸出し、好みの濃さになるまで待ちます。
ハイビスカスは甘みがまったくないので、他のハーブやハチミツなどを入れると飲みやすくなります。
ハイビスカスは、入れすぎると酸味が強くなりますので、お好みに合わせて調整するようにしてください。