セージの概要
セージ SAGE
シソ科 常緑低木
【学名】 Salvia
Officinalis
【利用部分】 葉
【浸出時間】 2〜3分
【原産地】 トルコ、地中海沿岸
【栽培】 丈夫で育てやすい。挿し木で簡単に増やすことができる。
【薬効】 消化促進。腹痛、腸内ガスを減らす。強壮、殺菌、解熱、浄血作用。生理不順・生理痛の緩和。更年期障害のほてりや発汗の調整。
【他の利用法】 香料、ポプリ、入浴剤。
【注意点】 妊娠中は飲み過ぎないように注意。
セージの特徴とハーブティー
セージは肉の臭みを消す上に、脂肪を分解する効果があるので肉料理に使われることが多いハーブです。
ベルベットのような手触りの葉はスッキリとした香りがします。
独特の風味も味のアクセントになります。
また、優れた殺菌効果もあることから、ソーセージなどに使われています。
セージのハーブティーは、少し苦味のある味です。
セージの葉は乾燥させると灰緑色から銀灰色に変わり、独特の香りと苦みが一段と強くなりますが、これをお茶にするとぐんとマイルドな味になります。
セージはお茶としても歴史が長く、17世紀にアジアから紅茶が輸入されるまではイギリスでも愛飲されていたといわれています。
セージは比較的育てやすく、美しい紫色の花が咲くので、観賞用のハーブとしても人気があります。
変種も多いほか、仲間のサルビア属は数百種もあり、エッセンシャル・オイル、お香、ポプリなど、幅広い用途に使われています。
一般に料理やハーブティーに使われるセージはコモン・セージと呼ばれる種類のものです。
アロマセラピーの精油として使われるのはクラリセージ、他にもチェリー・セージやパイナップル・セージなどがありますが、コモンセージとは種類が違います。
セージの効果と薬効
属名になっている「Salvia」が、ラテン語の「Salvere(救う)」に由来すると言われることからもうかがえるように、セージの薬効は古くから知られていました。
ギリシャ・ローマ時代には、万病の治療に用いられていたという記録も残っています。
強い強壮効果があるので、回復期の病人にも用いられました。
セージは長い歴史を通じて、全世界で不老長寿のハーブとして高く評価されてきた植物で、「長生きしたければ5月にセージを食べなさい」というイギリスの格言が、このハーブの威力をすべて物語っています。
セージを使ったハーブティーは、精神の疲れを取り、やる気と集中力を高める効果もあります。
イライラする時や気持ちがふさぎ込んでいる時にもおすすめです。
ホルモンの働きを助ける効果もあるので、生理不順や更年期障害の諸症状も和らげます。
消化を促進する効果も高いので、ガスがたまっておなかが張っているときなどにもおすすめです。
ただし、妊娠中にはあまり飲み過ぎないように注意してください。
てんかん発作の引き金になる成分が含まれている点も注意が必要です。
セージのハーブティーの入れ方と飲み方
セージは、そのままお茶にしてもよいのですが、淹れる前に茶葉に少し手を加えるとより強い香りを楽しむことができます。
おいしく淹れるための前準備としては、茶葉を手で揉んで香りをたてたり、乳鉢でより茶葉の香りを引き出す方法があります。
大さじに0.5杯〜1杯ほどのセージをマグカップのフィルターの中に入れ沸かした熱湯を注ぎ、蓋をして、2〜3分程度浸出させます。
好みの濃さになったら、蓋を取り、ハーブの入ったフィルターのお湯を切って外します。