リコリスの概要
リコリス LIQUORICE
マメ科 多年草
【学名】 Glycyrrhiza
Globora
【利用部分】 根
【浸出時間】 5〜8分
【原産地】 トルコ、地中海地方
【栽培】 砂地を好む。
【薬効】 利尿・緩下作用。肝臓の解毒作用補助。虫歯予防。関節炎の痛み・こわばりの解消。抗炎症・抗ウイルス・抗アレルギー作用。
【他の利用法】 薬用、ダイエット甘味料。
【注意点】 高血圧の人は服用を避ける。
リコリスの特徴とハーブティー
リコリスは紀元前500年ごろから薬として用いられてきた薬効の高いハーブです。
リコリスは古代エジプトのパピルスにも書かれています。
学名のGlycyrrhizaも、glycys (甘い)とrhiza (根)から名前が付けられています。
和名はカンゾウで、漢字で書くと「甘草」です。
カンゾウは他の生薬のバランスを整えるために多くの漢方薬に配合されます。
甘草という名前が示すように非常に甘みがあるのが特徴で、マスカットのような香りがします。
根に多量に含まれるグリチルリチンは砂糖の約50倍の甘さがあり、甘味料の材料といて用いられます。
リコリスのハーブティーもかなり甘みが強いので、ブレンドティーにするのが一般的な飲み方です。
ほとんどのハーブと組み合せられ、苦みやクセが強いハーブとブレンドすると、ずっと飲みやすくなります。
リコリスの効果と薬効
リコリスの甘味は強くても低カロリーなので、蜂蜜の代わりに使うとダイエット効果があります。
リコリスの根に含まれるグリチルリチンには、副腎皮質ホルモンをはじめとする各種ホルモンの分泌を促進する働きがあるので、抗炎症、抗ウイルス、抗アレルギー
などの作用があります。
気管支炎の症状を和らげるのでのどに痛みがあり、痰や咳などの不快な症状がある時におすすめです。
胃潰瘍、膀胱炎などの疾患にも効果を発揮します。
体の免疫力を高めるので、さまざまな病気を予防する効果も期待できます。
消化系の潰瘍、カタル、気管支炎、咳などの気管支疾患、腎臓・膀胱疾患などに効果があるといわれています。
子どもにハーブティーを飲ませる際に、リコリスが甘味付けとして活躍します。
リコリスはダイエット甘味料としても高い価値が認められています。
リコリスの甘みを生かしたリキュールも人気があり、カクテルなどに使われます。
リコリスの成分はお肌にも良いので、化粧品や石鹸、薬湯風呂などにも多く利用されています。
リコリスのハーブティーの入れ方と飲み方
リコリスは、そのままお茶にしてもよいのですが、淹れる前に茶葉に少し手を加えるとより成分を浸出させることができます。
おいしく淹れるための前準備として、金槌や石臼で潰したり砕いたりしてください。
リコリスのハーブティーの入れ方は、まず、大サジ1/4杯〜1/3杯半程度のリコリスをマグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、そのまま5分〜8分ほど浸出し、好みの濃さになるまで待ちます。
リコリスのおすすめブレンドとしては下記のようなものがあります。
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リコリス (20%) + リンデン・フラワー (80%)カゼなどの症状があり、寒気がするときにおすすめ。
A リコリス (10%) + エキナセア (30%) + ヤロウ (30%) + キャットニップ (30%)
咳やのどの痛みなどの緩和や、風邪の予防に効果があります。
B リコリス (20%) + 紫イペー
(20%) + コラーゲン (40%) + キャッツクロー (20%)
階段の上り下りで関節が痛む際におすすめ。
C リコリス (20%) + プーアル茶 (20%) + 減肥茶
(40%) + ルイボス (20%)メタボリックや内臓脂肪でお悩みの方のダイエットにおすすめ。