マロウの概要
マロウ MALLOW
アオイ科 2年草または多年草
【学名】 Malva
Officinalis
【利用部分】 花
【浸出時間】 1〜2分 (冷水の場合は10分程度)
【原産地】 地中海沿岸
【栽培】 寒さに強いので栽培は比較的簡単。
【薬効】 のどの炎症や気管支炎など呼吸器系に効果的。美肌・美白作用
【他の利用法】 浸出液の湿布、料理、薬用、園芸用。
【注意点】 ムスクマロウはハーブティーにして飲まないので注意。
マロウの特徴とハーブティー
古代ギリシャ・ローマ時代からマロウの葉や茎は食用の野菜として利用され、花や葉、根はお茶として利用されてきました。
中世になって世界中で栽培されるようになり、現在では変種は1000種にも及ぶといわれています。
マロウは鎮痛、消炎などの作用が知られていて重用されてきました。
マロウのハーブティーは入れた時は鮮やかな青色をしているのですが、時間がたつにつれて紫色に変わります。
レモンを数滴加えると、今度はさわやかなピンク色になります。
このように、マロウのハーブティーは色の変化も楽しむことができ、「夜明けのティザーヌ」とも呼ばれます。
喉の痛みや咳を和らげ、胃に優しいティーです。
マロウの和名はウスベニアオイですが、日本のアオイとは別種になります。
ちなみに、日本原産のアオイ属はなく、古くからアオイと呼ばれたフユアオイもアジアの温帯から亜熱帯にかけてのものと言われています。
マロウは数年同じ場所に植えたままにしておくと株が衰退してしまうのでので、2年に一度の植え替えをするようにします。
マロウは毎年早春に剪定をし、株の周囲を耕しておくと生育が良くなります。
マロウは肥沃な土、日当たりのよい場所を好みます。
マロウの効果と薬効
マロウのハーブティーは、のどや気管支の炎症に効果があります。
咳が止まらない時や、痰がからむときに飲むと症状を楽にしてくれます。
濃いめに入れたものでうがいをすると、のどの痛みを抑える効果があります。
たばこの吸い過ぎが気になる愛煙家にも、おすすめのお茶です。
体をリラックスさせる効果もあるので、ごく穏やかな味わいのハーブティーを楽しめばゆっらりした気持ちになれるでしょう。
同じマロウの仲間でよく知られているのは、最も薬効が高いマーシュマロウ(ウスベニタチアオイ)です。
のどや気管支の炎症を抑えるほか、消化器系の潰瘍、大腸炎などの治療に使われ、ハーブティーとしても飲まれます。
ジャコウの香りがするムスクマロウも園芸用としては人気のある品種ですが、ハーブティーにしては飲みません。
マロウのハーブティーの入れ方と飲み方
マロウのハーブティーの入れ方は、まず、大サジ1杯〜1杯半程度のマロウをマグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、そのまま1分〜2分ほど浸出し、好みの濃さになるまで待ちます。
冷水の場合は10分程の浸出を行います。
冷水の方が色が青色が綺麗に出て長続きします。
マロウのハーブティーは他のお茶同様に二煎まで有効です。
それ以上になると、仮に色が出ても香りがなくなってしまいます。
初めて飲む際は、薄めに入れてください。
味が薄いと感じれば、茶葉を足していって、好みの濃さにしていくようにします。
あまり多くハーブを入れると苦味がでたりして、飲みにくくなってしまいます。