ジャーマンカモミールの概要
ジャーマンカモミール GERMAN
CHAMOMILE
キク科 一年草
【学名】 Matricaria
Recutita
【利用部分】 花
【浸出時間】 3〜5分
【原産地】 エジプト
【栽培】 春と秋に種を撒くことができる。アブラムシがつきやすいので注意。
【薬効】 消化促進。鎮静作用。腹痛や下痢を抑える。風邪やインフルエンザ、アレルギー症状の緩和。消炎、鎮痛、発汗、保湿作用。婦人科系のバランス調整。
【他の利用法】 入浴剤。石鹸。化粧水。
【注意点】 妊娠中には摂取量を控え目にする。
ジャーマンカモミールの特徴とハーブティー
カモミールという名前は、「大地のリンゴ」を意味するギリシャ語に由来するといわれています。
この名前が示すとおり、甘いリンゴのような香りが特徴です。
別名、カモマイルやカミツレとも呼ばれます。
4月ごろから咲き始める小さなヒナギクのような花が、大きくなるにつれて中心の黄色の部分から特有の香りを発するようになります。
ジャーマンカモミールのハーブティーは綺麗な黄色をしているのが特徴です。
ジャーマンカモミールはミルクとの相性がよいのでミルクティーにして飲むのもおいしく、デザートなどにするのもおすすめです。
いくつかあるカモミールの中で、ハーブティーの材料としていちばん一般的なのがジャーマン種です。
この他に、ローマン種のハーブティーもよく飲まれます。
この2種は見た目は似ていますが、ジャーマン種は一年草で、ローマン種は多年草です。
どちらもリンゴに似た甘い香りがしますが、ローマン種の方が少し苦みがあります。
ローマン種は花だけでなく、葉にも香りがある点も相違点です。
ジャーマンカモミールの効果と薬効
ジャーマンカモミールは、別名「植物のお医者さん」とも呼ばれており、害虫にかかった植物も回復させると言われています。
古代ギリシャの時代から好まれており、クレオパトラもカモミールのハーブバスを愛用していたと言われています。
ドイツでは「母なる薬草」、中国では「母菊」と言われるように、優しい母のようなイメージを持つハーブです。
またピーターラビットのお話の中では、風邪をひいたり、お腹をこわしたりするたびにお母さんが飲ませてくれてるのもジャーマンカモミールです。
原産地はエジプトで、ヨーロッパに伝わり、幅広い効用に加えフルーティーな味わいが人気で、ハーブティーとして親しまれてきました。
ヨーロッパでは不眠症、神経痛、リウマチなどの治療に、数百年前からジャーマンカモミールが用いられてきました。
婦人病の治療薬としての効果も高く、現在でも生理痛などの薬として使われています。
消化促進の働きや鎮静作用が強いので、食べ過ぎた時や、リラックスしたい時などにはぴったりのハーブティーです。
就寝前に飲むのもおすすめです。
ただし、子宮収縮作用があるので、妊娠中に多量に飲むのは避けるようにしてください。
ジャーマンカモミールのハーブティーの入れ方と飲み方
ジャーマンカモミールティーはフレッシュハーブ(生の花)とドライハーブ(乾燥した花)のどちらも使用することができます。
フレッシュハーブの場合は、カップ1杯のお湯に対して5〜6個を用いるようにします。
ドライハーブの場合は、大さじ1〜1杯半のカモミールをカップに入れ、熱湯を注ぐようにします。
浸出時間は3分〜5分程度を目安にします。
少し濃い目に入れるのがコツです。
ミルクやハチミツとのブレンドは好相性です。