樹木の増やし方には、種をまいて増やす実生法と、枝や芽など植物体の一部を用いて増やす栄養繁殖法(さし木、接ぎ木、取り木、株分け、根伏せなど)があります。
【増やし方の特徴】
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実生
実生は誰にでも手軽にでき、欲しいだけの数の苗を一度に得られます。
また、花粉を交配して新しい品種を作るという醍醐味もあります。
ただし、成木になるまでは年月がかかり、また親木と同質のものはできにくい方法です。
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さし木
挿し木は親木と同質のものが作れ、作業が比較的簡単で成功率も高い方法です。
また、多量生産もできます。
ただし、管理に手間がかかるのが難点です。
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接ぎ木
接ぎ木は実生やさし木ができない樹種に適用でき、それより開花や結実を早めることができます。
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取り木
採り木は幹や枝のかなり太い部分からでも取れるので、すぐに用いることができる種木が得られます。
作業が簡単で、適用できる樹種も多くあるのが特徴です。
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株分け
株分けは作業が簡単で、根付かせやすい方法です。
低木性で、枝や幹を地中からたくさん出す樹種に適用します。
・根伏せ
根伏せは採取した根を地中に伏せて、発根させます。
また、下枝などを地中に伏せて発根させ、親木と切り離す方法を「土中取り木法」といいます。