サクランボの概略
サクランボ 桜坊
バラ科サクラ属 落葉広葉樹 高木
【別名】 セイヨウミザクラ、オウトウ(桜桃)
【購入時の目安サイズ】 1.0m
【購入時の目安価格】 苗木@1,000円
【将来的なサイズ】 幅:5〜10m、 高さ:5〜15m
【花期】 4〜5月
【開花日数】 10日
【果実期】 6月
【原産地】 西アジア
【適地】 本州〜北海道
【土壌条件】 乾燥を嫌う
サクランボの特徴
寒地のサクランボを暖地に持ってきても、なかなかうまく育ちません。
近年は暖地用のサクランボ「暖地桜桃」という品種もありますので、暖かい地で育てるなら、それに適した品種を選ぶようにします。
サクランボには大きく分けて、甘い果実を生食するカンカオウトウ(甘果桜桃)と、酸味があって主に加工用のサンカオウトウ(酸果桜桃)とがあります。
また、低木のシナミザクラもサクランボの一種で、5月上旬〜中旬に小型の果実が熟します。
日本では、山形県を中心にカンオウトウの優良品種が栽培されています。
また、鳥が実を好むので、注意してください。
作業・お手入れアドバイス
植える時期:
サクランボの植え付けや植え替えは、11〜12月が適期になります。
植える場所:サクランボは冷涼地を好みます。
開花期間中に晩霜がなく、成熟期に雨量の少ない地方に適します。
温暖で雨が多い地方では、果実が落ちやすくなってしまいます。
剪定やお手入れ:サクランボは変則主幹型に仕立てるようにします。
上に向かって強く伸びるので、主枝はなるべく横向きにし、主枝と主枝の間を広くあけるようにします。
樹高をなるべく低く仕立てて、実を採りやすくするようにするのがポイントです。
剪定の適期は暖かくなった3月ごろで、小枝をあまり切り詰めずに、ふところの込み枝を整理する程度にします。
注意する病害虫:
収穫するまであまり消毒しないようにすると、実をおいしく食べることができます。
害虫は見つけるたびに、補殺するようにしてください。
サクランボの系統と主な品種
「ナポレオンは」家庭で栽培するオウトウとしては最も優秀な品種で、肉質が堅く多汁で芳香があります。
熟期は6月下旬〜7月上旬です。
「日の出」は甘味の強い中型の極早生種で、5月下旬〜6月上旬が収穫期です。
「黄玉」は甘味の多い中型優良品種ですが、実の割れやすいのが欠点です。
「蔵王錦」は果実が大きく、やわらかくて甘いのが特徴です。
収穫期は6月中旬になります。
サクランボは自家受粉する種もあれば、品種によっては1本で結実しない種もあり、混植が必要な場合もあります。
シナミザクラ以外は自家受粉をしません。
また、同一品種の花粉では結実しないので、実をつけたい場合には、必ず2品種以上植えます。
他の品種間でも、交配しないものがあるので、確実に結実さえるには人工授粉を行います。
ナポレオン、日の出、黄玉、蔵王錦は品種間で結実しますが、ナポレオンとピング、日の出と高砂、黄玉と佐藤錦とでは結実しません。