ナシは桜の花の咲くころ、赤い新葉が出る少し前か、ほぼ同じころに美しい白花が咲き、夏から秋にかけては香りのよい実が熟します。
ナシは日本ナシ、中国ナシ、西洋ナシの3種類に分けられるが、現在日本で栽培されているのはほとんどが日本ナシです。
梨の栽培の歴史は古く、「日本書紀」(720年)にその記録があるが、本格的な栽培は江戸時代に入ってから始められ、長十郎、二十世紀などの今日人気の品種は、明治以降に発見されたものです。
幸水:
幸水は赤ナシで、甘みがあって水分に富み、肉質が柔らかいのが特徴。
熟期は8月下旬。
水はけが悪かったり、水がたまりやすかったり、地下水位の高い土壌には向かない。
新水:
新水は赤ナシで、酸味と甘みが程よく、しかも肉質がよいのが特徴。
果実は小さく、黒斑病が出やすい。
熟期は8月上旬〜中旬。
豊水:豊水は赤ナシでで、果肉は柔らかい。
熟期は9月中旬〜下旬。
新高:
新高は赤ナシで果実は大きく、香りがあって肉質もよいのが特徴。
熟期は9月下旬〜10月上旬で、1月ごろまで貯蔵できる。
新興:
新興は赤ナシで、果実は大きいが、実をたくさんつけ過ぎると、小さくなって肉質も落ちてしまいます。
熟期は9月下旬〜10月上旬で、12月まで貯蔵できます。
花粉が多いので受粉樹に適し、病害に強く育てやすいです。
八雲:
八雲は青ナシで、果実は小さく甘味はやや少ないが、肉質がよいのが特徴。
病害に強く育てやすい。
熟期は8月上旬〜中旬。
ツーリー(慈梨):
ツーリーは中国ナシで、果実は大きく肉質もよいのが特徴です。
暖地で育てると、甘みも多くなります。
熟期は10月中旬です。
バートレット:
バートレットは西洋ナシの中で最も多く栽培されている種類で、熟期は9月下旬です。
どの種類も収穫後は段ボール箱に入れ、1週間ぐらいさらに熟させてから食べると、おいしく食べることができます。