カリンは中国原産で、いつ頃渡来したか不明ですが、日本では庭木や盆栽にして愛用されています。
カリンは丈夫な樹木で、主幹は10以上にもなります。
地方によってはカリンとマルメロをよく混同していますが、カリンは樹高も高く、葉にはぎざぎざ(のこぎり歯)があり、実は無毛で果形もいくらか長めです。
カリンが直立して枝を張った姿は男性的で、樹皮がうろこ状にはがれ、わずかに光沢をもった老木の肌は冬の庭木として鑑賞されます。
初夏には淡紅色の花が咲き、秋には大きな黄色の果実をたくさんつけます。
カリンの楽しみ方は、カリンは果肉が堅くて渋いので生食には適しませんが、砂糖で煮たり、カリン酒、ジャム、ゼリーにして食べます。
このほか、薄い輪切りにして陰干しにした後、煎じて飲むと咳止めの薬になります。
また、果実は熟すとよい香りがするので、部屋や自動車内の芳香剤にもなります。