スモモは桃と同じく古代から栽培されてきましたが、品種名が明らかになったのは明治時代以降です。
現在のおもな栽培品種は在来種がアメリカに渡り、それが改良されて逆輸入されたものです。
スモモはほとんどの品種が自家受粉しません。
また、混植しても寒い時期に花が咲き、昆虫による受粉もあまり期待できないので、確実に結実させるためには人工授粉を行います。
植える時期:
スモモの植え付けや植え替えは、2〜3月、11〜12月が適期です。
植える場所:スモモは砂質地を除けば、土質は選びません。
開花後、晩霜の被害を受けると、幼果が黄色くなって落ちるので、あらかじめ暖かい場所を選んで植えます。
剪定やお手入れ:スモモは開心自然形に仕立てるようにします。
まず、横向きの側枝は残し、上向きの強い枝を切ります。
結実枝は先端に葉芽ができ、結果部がだんだん遠くなるので、3〜4年で切り戻して新梢を出させます。
夏期は徒長枝、込み枝、弱い枝を切り、特に強い枝は早めに切らないと翌年の花芽ができません。
注意する病害虫:
5月上旬ごろ、フクロミ病(果実の外側が青白くなる)が発生するので、見つけ次第取り除きます。
また、黒斑病(葉や果実に黒い斑点ができる)には水和硫黄40倍液かダコニール水銀剤の600〜800倍液を撒きます。
スモモで注意が必要な虫害では、新葉につくモモコフキキアブラムシにはエストックスやスミオチンが、コガネムシにはスミオチンやデプレックスが適します。
6月中旬〜下旬に撒きます。
大石早生は6月中旬に熟す極早生種で、病害虫の少ない品種です。
ビューティーは香りがあって、多汁でたくさんの実がつきます。
熟期は6月下旬です。
ソルダムは果肉が軟らかく多汁ですが、アブラムシが大敵です。
サンタローザは大果で多汁、実が落ちやすいものの病害虫には強い品種です。
熟期は7月下旬です。