ハクモクレンの概略
ハクモクレン 白木蓮
モクレン科モクレン属 落葉広葉樹 高木
【別名】 ハクレン (白蓮)
【購入時の目安サイズ】 2.0m
【購入時の目安価格】 苗木@2,000円、成木@25,000円
【将来的なサイズ】 幅:3〜5m、 高さ:10〜15m
【花期】 4月
【開花日数】 14日
【果実期】 なし
【原産地】 中国
【適地】 九州〜東北
【土壌条件】 特に選ばない
ハクモクレンの特徴
ハクモクレンは中国中央部を原産地とする、暖地性の落葉高木で、春の代表的な花木。
芳香を放つ純白の花は豪華で美しく、スケールの大きさと、品格を持っています。
ハクモクレンは緑の葉がでる前に、まず大型で豪華な純白の花が樹冠いっぱいに咲きます。
美しい花からは素晴らしい香りが漂い、堂々としたその樹姿はまさに壮観で、花木の王者ともいえます。
高木で樹冠も大きいので、大庭園や公園に多く見られ、遠方から眺めてもひときわ目立つ存在です。
ハクモクレンは生長が早く、開花期が長いのも魅力です。
ハクモクレンは花弁が大きくやわらかいので、強い風にあうと、花が吹き飛ばされたり枝が折れたりします。
また、ハクモクレンは霜にも弱く、満開の素晴らしい花が、たった1回の霜で褐色に変化してしまうこともあります。
ハクモクレンは広い庭の景木、緑陰樹、西日よけなどとして利用します。
作業・お手入れアドバイス
植え付け時期:
ハクモクレンの植え付けや植え替えは、2〜3月、11月が適期になります。
植え方:
ハクモクレンは風や霜に弱い樹種なので、高い建物や他の高木の陰に植えて、春の強風や冬の寒さから守ってやります。
モクレンの仲間は、根が太いにかかわらず、柔らかく脆いので移植はとても困難です。
それでも移植したい場合は、移植予定時期の半年〜1年前によく根回しした上で、2月下旬〜3月上旬の蕾がまだ堅いうちに行います。
植える場所:
ハクモクレンは日当たりと、風通しのよい環境でよく育ちます。
生育適温は15〜25℃ですが日本の環境によく合い、寒さにも強く特に防寒対策を行う必要はありません。
鉢植えのものを土の地面に直接置いていると鉢底から根が出てきて地面に根付いてしまうことがありますので下にレンガをかますなどして、地面から放すようにします。
剪定やお手入れ:
モクレン類は剪定しないのが原則ですが、枝が伸びすぎたときは切り替え剪定をします。
全体的に大きくなりすぎたら、花の直後に全体を短めに切り戻しコンパクトにできます。
基本的に長い枝の先端には花芽を付けないので、切り落としても問題ありません。
ハクモクレンの系統と主な品種
モクレンは花が白い白木蓮と、花が紫色の紫木蓮(シモクレン)とがあります。
普通、モクレンというと白い花の方をこう呼ぶ方が多いですが、植物学的には「モクレン」と呼ぶのはシモクレンの方で、花の白い方は、「ハクモクレン」と呼ぶのが正式です。
白木蓮も紫木蓮も同じ中国原産で、モクレン属の仲間ですが、ハクモクレンが樹形15mにもなる落葉高木なのに対し、シモクレンはせいぜい4〜5mにしかならない落葉低木です。
両種の雑種には、外紅白木蓮があり、花弁が白で花の外側の株が紫色をしてします。
その他の品種としては、更紗白木蓮(サラサハクモクレン)や姫木蓮(ヒメモクレン)などもあります。