接ぎ木の方法
接ぎ木は実生やさし木ができない樹種に適用でき、それより開花や結実を早めることができます。
接ぎ木には切り接ぎ、芽接ぎ、割り接ぎ、呼び接ぎ、緑枝接ぎ、根接ぎなどの方法があります。
一般によく言われるのは、切り接ぎと芽接ぎです。
【穂木の採取と時期】
穂木をとる木は、若くて元気がよく、病害虫に侵されていないものを選び、枝の先端と基部を除いた中心部を用います。
採取時期は、一般には1月下旬〜2月上旬の、節分の頃に行います。
芽接ぎと緑枝接ぎの穂木は、接ぐ直前に採取して水につけておきます。
【台木の養成】
実生、挿し木、取り木の3つの方法があります。
多いのは実生で、1度にたくさん作れ、生育もよいのですが、直根性なので根付きに難点があります。
さし木で養成した台木は、細根が多いので移植は簡単ですが、樹勢が弱く、病害虫に弱いのが欠点です。
【台木の選び方】
供台といって品種の同じものが一番よく、次に樹種が同じものがよいのですが、科が同じならばよく根付くものもあります。
【接ぎ木の時期】
切り接ぎ
発芽する2〜3週間ぐらい前で、落葉樹なら2〜4月上旬、常緑樹なら4月中旬〜5月上旬です。
芽接ぎ
8月中旬〜9月中旬ごろ
呼び接ぎ
3月下旬〜9月上旬
緑枝接ぎ
実生、挿し木の困難な樹種に行う方法で、6月下旬〜7月が適期。
根接ぎ
温度が20〜30℃、湿度は80%以上が最良です。
3〜4月が適期になります。
【接ぎ木後の管理】
接ぎ木直後は十分に水やりし、日よけ用に「よしず」か寒冷紗をかけます。
トンネル内は温度25〜30℃、湿度80〜90%に保ちます。
25日ほどで穂がついたら、徐々に日光に当てます。