肥料の種類
肥料には有機質肥料と無機質肥料があります。
有機質肥料とは動物や植物など自然素材のものを原料とした肥料で、そのほとんどが樹木にやさしく、ゆっくりと効きます。
風で飛んだり雨で流されたりしないよう、土に混ぜて与えます。
無機質肥料とは、化学的に合成された肥料で、水に溶けるとすぐに根から吸収され素早く効くものから、ゆっくりと効くものまでいろいろあります。
窒素、燐酸、カリウムのうち、一つの成分だけ含むものを「化学肥料(単肥)」、2つ以上含むものを「化成肥料」と呼びます。
アンプルタイプで土に差し込む液体肥料も化成肥料の一つです。
そのほか緩効性の有機質肥料と即効性の無機質肥料を配合した配合肥料というものもあります。
施すとすぐに効果が現れ、効果が長続きするのが特徴です。
主な各種の肥料
[有機質肥料]
鶏フン
鶏フンとは鶏のフンを乾燥させた肥料で、窒素とリン酸を多く含みます。
寒肥えに使用します。
緩効性で、花木に施すと花つきや花の品質をよくする効果があります。
骨粉
骨粉とは動物の骨を砕いて粉にした肥料で、リン酸を多く含むのが特徴です。
油かすに3割ほど混ぜて施します。
緩効性で、開花、結実を促す働きがあります。
油かす
油かすとは大豆の搾りかすなどから作られた肥料で、窒素を多く含みます。
緩効性で、枝葉を伸ばす働きがあります。
堆肥
堆肥とは落ち葉や牛フンなどを発酵熟成させた肥料のことです。
緩効性で、通気性の向上など、土壌改良するときに使用します。
草木杯(ソウモクバイ)
草木灰とは草木を焼いて灰にした肥料で、カリウムを多く含みます。
速効性で、酸性土のpH調整に役立ちます。
原料が植物のため有機質肥料に分類されますが、焼いているので草木灰自体は無機質です。
[無機質肥料]
尿素
尿素とは窒素のみを含む、無機質肥料です。
速効性で、液肥としても使用でき、葉に施すことも可能です。
硫安
硫安とは窒素のみを含む、無機質肥料です。
緩効性で、開花後のお礼肥えにカリウムの多い肥料と一緒に使用します。
化成肥料
化成肥料とは2種類以上の化学肥料を合成したものです。
緩効性、速効性のものなど、成分や効き目の違うものがたくさんあります。