環境条件を考慮する
植え場所が暖かいか寒いか、日当たりのよしあし、土壌の条件などを考慮して樹種を決めます。
たとえば、気候が暖かければ常緑広葉樹を、日当たりのよい場所なら陽樹をといった具合です。
造成地で土壌の水はけが悪い、または乾燥しすぎる、砂礫質で根付きにくいなどといったマイナス条件も考え合わせて、販売業者などとよく相談したうえで樹種を決めてください。
大きな植木の求め方
現在では、即売上もたくさんできて、自由に好みの植木を選ぶことができます。
苗木や小さな植木は問題ありませんが、大きな植木を買い求める場合は、表示価格に運搬料や植え付け料が含まれているかどうか、まや枯れ保証などの点もよく確かめてから買い求めます。
1本数十万円もするような植木を買い求める時は、植木に詳しい知人や親しい植木業者に相談して決めるのが賢明です。
【植木価格の決め手】
@樹齢
樹齢が多いほど貫禄がつき、観賞価値も高くなります。
A樹姿
観賞樹である限り、根張り、幹模様、枝ぶり、樹皮、小枝咲きなどがポイントとなります。
そして、その植木のポイント(見せ場)がどこにあるかで価値を左右します。
B根巻き
植木はいかに姿、形がよくできていても、根がよくなければ植え付けても根付きません。
根のよくできている木ほど、細根が多いため、根巻きがしっかりしています。
C新木か完成木か
植木はよく根付いて初めて、価値のある木となります。
いくら古木でも、何十年も庭や山野に生育していた木は根が荒れていて、掘り上げてすぐ移植してもよく根付きません。
このように掘り上げて間もない木を、新木(あらき)といいます。
一方、新木を畑に移植して数年管理し、根や枝をしっかりつくり上げたものを完成木といいます。
D人気
古木になると、数が少ないので人気で左右されることはないのですが、その時々の人気が価格に反映されることがあります。
E季節
造園材料としての植木は、春の植え時に高くになり、秋には安くなるのが普通です。
【苗木のよしあしの見分け方】
@根がしっかりしている
根付きのよしあしと、その後の生育を左右するのは、根の状態です。
太根が2〜3本で細根の少ないもの、根が腐っているもの、乾燥してしおれているものは避けるようにします。
また、根が病害虫に侵されていないかも、チェックする必要があります。
A芽が大きく節間が詰まっている幹が徒長すると、節間が間伸びます。
B接ぎ木苗を見分ける
ウメやハナモモ、ハクモクレンなどのような、接ぎ木苗は、根元と幹の接合部が、肥大して「く」の字形になっています。
【花木の苗木の求め方】
特に希望の品種を求めたい場合などは、よく花を確認してから買い求めます。
花木の苗木には、名札と実際の花が違うことが多々あるからです。
また、ボタンとボケを除いては、花期に求めて移植するのが得策です。
開花期は木も十分熟していて、移植するのに最適なためです。
【苗木の購入と植え付け時期】
常緑樹の場合
広葉樹は、春の彼岸ごろから5月初旬ごろが適期です。
この時期なら、ほとんどがよく根付きます。
針葉樹は3〜4月が適期で、この樹種にはキャラボクなど、丈夫なものが多いので安心です。
また、常緑樹は9〜10月中旬に植えてもよいのですが、寒さに向かうため、マルチング、風除け、水やりなどが必要になります。
寒い地域では特に、冬から春にかけての管理が肝心になります。
落葉樹の場合
雪の少ない暖地ならば、10月下旬〜12月に買い求めて植え付けるようにします。
寒さと乾燥と風を防ぐために、支柱をし、根元の周囲にわらや古ビニールシートでマルチングして冬越しさせます。
積雪地方でも、雪で地下が凍結しないようなら、春植えより秋上の方が適しています。
また、落葉中も植えるけられますが、根付き方や植え付け後の生育の仕方など、どの点を取っても秋植えに勝る時期はありません。
【購入場所】
少量なら園芸店
記念樹や少量の庭木や花木は、新洋のある園芸店で、しっかりと根巻きのできているものを選びます。
品評会や展示会
春から初夏にかけては、各地で植木の展示会が開かれます。
ここでは、植木や苗木の優秀品が手に入るので、ぜひおすすめします。
展示会はたいてい相談所がありますから、購入のポイントを聞いてから、買い求めると失敗がありません。
産地から直接購入
生け垣などの植え付け材料にするときは、数量も多いので、産地の生産者から、直接購入すると、よい苗が格安に求められます。
およその目安として、小型トラック1台分以上の庭木なら、このほうが得策です。
自由に素材を選べますし、植え込みまで依頼することもできます。
その時は、枯れ保証をしてくれるのが一般的ですので忘れずに。
また、成木を買い求める時も、植木屋や造園業者に植えつけてもらい、1年間の枯れ保証をつけてもらうと安心です。