伊坂幸太郎の
オー!ファーザーを読みました。
ようやく文庫本化されたようなので、今回まとめて本を購入した際に買いました。結構久しぶりの伊坂作人になってしまいました。
ホント、最初に単行本で出版するのってどうにかならないですかね・・・同じ値段でもいいから文庫版で出版してもらいたい。
そろそろ、電子書籍にした方がいいのかな???
でも、中古の本の価格は魅力だしなぁ〜。100円や200円で買った本だったら内容がしょぼくても、合わなくても諦めが付くというか、気にならないけど、800円とか1,700円、2,000円って感じで損すると腹が立つんですよね...
単行本と文庫本の話は置いておいて、早速、ポーランド出張の飛行機で読みました。ただ、行きの飛行機の中では映画を結構見てしまったので、結局、向こうのホテルで読む方が多かったですが...
面白かったのであっという間に読んでしまいました。
前回、
モダンタイムスを読んだのもポーランド出張のときだったと思います。
早速、本作品の感想ですが、とても面白かったんですが、何か、もう一歩足りない感じがしました。何が足りないのかイマイチ分からないんですが...
そもそも、この奇抜というかぶっ飛んだ設定の父親が4人いるというのは、本当なら読み始めてからいきなりガツンとやられるところだったんだと思いますが、ちょうど本作を原作にした映画の公開がこの時期に重なったので、思いっきりTVなんかでコマーシャルをしており、この設定が聞きたくもないのにインプットされてしまいました。
これで面白さが激減したような気もするので、ホントTVが嫌いになります。
そんな肝心なことばらすなよって。
でも、まあ、その設定を知ったからこそ、映画を見に行こうと思う人もいるのでしょうから、一概に攻めることは出来ないと思いますが...でも、私にとっては非常に迷惑でした。
面白い作品に出会うと、映画化・TVドラマ化してもらいたいな〜と思う作品もありますが、それにしても、近頃は原作のある作品の映像化が多すぎると思います...ホント、産業になっちゃっているので収益性や効率重視ですよね...芸術性なんてその制約の中でどれだけ出来るかみたいなオマケ扱いですよね。
話が逸れました。
モダンタイムスを読んだときには、システムと社会の関係性について考えさせられたというか、仕事上の悩みに光明を見いだした想いでした。
そう考えてみると、今回は悩みが少なかったので、特に示唆的なものを強烈に感じはしませんでしたが、メッセージというかテーマは「人は信じたいものを信じる」っていうのが印象的でした。
確かにそうだと思います。eyes see. ears hear. and mind believesです。
それにしても今回の作品の父親達はとても魅力的なキャラクターでした。
これで終わりではなく、続編を読みたいと感じました。
書いてくれませんかね〜。シリーズ作品にして。
そうそう、感想を書いている間におぼろげながら冒頭で書いた何か「物足りないモノ」が見えてきた気がします。それは、母親の存在というか視点だと思います。
母親についてはそれぞれの父親や主人公の口からは語られていますが、あくまでも想像に過ぎないことも多々あり、謎が多いままで、自らの口からは色々語られることもありませんし、出張に行ったり残業ばかりで、物語に積極的に絡んできません...
でも、この異端の設定には母親の存在は書かせず、それを都合よくどこかに排除したまま、便利な個性的な4人の父親と主人公、友人たちで物語を進めてしまっている辺りに物足りなさを感じたんだと思います。
私としては、別に優秀な文学作品を求めているわけでなく、面白い読み物(特にミステリー)が読めればいいと考えているのですが...そのために母親の扱というか活躍があれば、最高のお気に入り作品になったんじゃないかとちょっと残念です。
2014/06/14
採点:★★★★☆
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