横山秀夫氏の
顔 Faceを読みました。
読む度にどんどんファンになっていく横山氏の作品「顔」を読みました。
読み始めてみて、あれ?どこかで読んだことがある気がする?と思って、以前読んでいるかどうか調べて見ると、どうやら別の小説、
陰の季節の中の似顔絵を描く婦人警官の話の主人公の平野瑞穂が主人公で、その作品での話が過去の傷として触れられていたため、読んだことがあると勘違いしたようです。
さて、物語ですが、短編集でそれぞれの話は短編で完結しますが、全体を通して警察組織の中での女性、婦人警官の扱について生々しく描かれています。
男性と同等でありたいと思う婦人警官たち。それを認めようとしない男社会の警察。便利に扱われてしまう婦人警官というポジション。
その現状を変えようと奮闘している人。現実に負けて組織を去っていく者。自分の中での心の折り合いの付け方など、とてもリアリティーを感じます。
ホント、横山氏の作品を読むと、鋭く組織の現状を本質を掴み、それを物語を通してくっきりと描き上げ、その中で生きる様々な立場の人間の感じ方や考え、葛藤、悩み、挑戦が現実味を持ってありありと伝わってきます。
氏のバックグランドから新聞記者と警察の話が多いですが、出来れば、私の属している民間の企業、それも古い体質の企業の中のキャリアや出世、人としての幸せについての物語も読んでみたいと思います。まあ、無いでしょうが...
本作品ではミステリーとしての醍醐味や驚きはそれほどありませんでしたが、警察組織と人間(婦人警官)について何ともその深いところまで知ることが出来たような気がしました。
ますます、氏の作品は読まなきゃと感じました。
読んで損はない作品でしたから、迷っている方は是非、読まれてはいかがでしょうか?
2013/09/20
採点:★★★☆☆
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