森見登美彦の
有頂天家族を読みました。
代表作の「夜は短し歩けよ乙女」が衝撃的に面白かったので、
一気に好きな作家として注目している森見氏の作品です。
今回は狸と天狗と人間のお話だとか。
コレは面白そうです。
物語はいきなり森見ワールド全開で、狸が天狗の弟子として物語が始まります。
設定というかその世界観に期待が高まりますが、結果は正直言って期待はずれでした。
主人公の弥三郎は狸の名門一家である下鴨家の三男で、
落ちぶれたかつての大天狗の弟子として物語が進むのですが、あまり盛り上がりません。
狸の視点から人間世界について、何か特別な視点というか描写、仕掛けもなく、
ただ、自然に狸が人間世界で生活していることを受け入れろという、何とも興ざめな展開。
天狗も出てくるのですが、だから何って感じですし...
狸と人間とのつながりもただ、自然に天狗がいるって言うだけで、何の必然性もないし。
読み進むにつれ、イマイチこの世界観にワクワクできなくなっていきました。
物語の方とは言えば、狸の長であった父の突然の不幸、金曜日会とかいう人間の集まりの
忘年会で狸汁にされてしまったという過去を背負って生きているのですが、
コレには知られざる事実が隠されており、物語の終わりに向かって一気に明らかにされていきます。
これも捻りも何もなくちょっとイマイチ。
それぞれのキャラクターも立っていて魅力的なのですが、イマイチ活躍しきれない。
・人間から天狗になった魅惑の美女、弁天
・元大天狗でアパートで落ちぶれている赤玉先生
・まじめな長男の弥一郎、カエルに化けて井戸に入ったままの次男
・ライバルいとこの金次郎に銀次郎などなど。
期待感が大きかったために残念な一冊でした...
採点:★★★☆☆
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