伊坂幸太郎の
死神の精度を読みました。
最近、次々に評価の高い作品を発表しているようですし、
この作品自体も2004年、第57回日本推理作家協会賞短編部門受賞
2006年、第134回直木三十五賞候補、2006年本屋大賞第3位と
素晴らしい評価をされているようですので、読んでみようと。
あと、まゆ毛の濃い人で、映画化もされているようですし。
-----以下、ネタばれを含むのでご注意を---------------
感想ですが、正直言ってまあまあでした。
まあ、読んでも損はないかもしれないけど、感動もなかったかなぁと。
まず、死神が人間の世界に来るって設定ですが、古典的な設定なのでしょうが、
私にとっては小学校のころに読んだ、えんどコイチの
死神くんという
マンガとダブってしまい新鮮さはゼロでした。
死神は担当の人間の死の可否のレポートをするのが仕事ですが、
ほとんどの場合が可だといっており、実際6話のうち、
最初の人間以外はすべて死を可と報告しています。
このイレギュラーが1話目に来ているのですが、
いかんせん最初のため、イレギュラーさが感じられない。
→感動につながらない
最後に、この女性と思しき人間が出てきたり、
他の作品の人間らしき人が出てくるのですが、
どうでもいいつながりで、あまりぱっとしない演出。
あと、死神自体が人間の死に興味はないと言っていますが、
結構行動は興味深々。これは死神千葉のキャラクター作りか?
長い時間待っていたりするのも苦にならないとあるが、
渋滞が大嫌いとはどういうこと???
なんかおかしいよね。
死神千葉は雨男で、晴天を見たことがないのですが、
最後の話では感動するほどの青空に出会えます。
しかし、これがなぜなのか?何かのメタファーだとしても弱すぎる。
まったく、感動に遠い演出。
雰囲気だけは何となくカッコいいかもしれないけど、
ディーテールがイマイチな感じです。
そして最後に、ミステリーとしての面白さがほとんどない。
がっかりでした。
推理小説として読んだのが失敗かな?
あと、映画も見てみましたが、小説に輪をかけてダメ。
がっかり。
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