真梨幸子氏の
殺人鬼フジコの衝動を読みました。
全く知らない作家さんの知らない作品でしたが、ネットで本を購入する際に、おすすめリストにあったので、とりあえず購入して読んでみることにしました。
いやー、予想以上にかなり面白かったです。
--- 以降、話の内容にかなり直接触れてしまっているので未読の方はご注意を ---
主人公のフジコが不幸に落ちていく、殺人を重ねていく姿を描いた本作ですが、心理描写が巧みで、人間が何とかしたいと思いながらも、確たる悪意や決意がなくともずるずると堕ちて言ってしまう...そんな姿が描かれているように思います。
それが何とも切なく、恐ろしい感じです。
自分だって、どこかで一歩間違ったらこの”カルマ”に堕ちていく可能性があると感じるのですが、その一歩が具体的に何か分からないから...
文章に少し分かりにくいところがあるのですが、それがより一層、自分でもコントロール出来ないといった感じがまして物語の雰囲気を演出している気がするんですよね...
意図したものなのか、作者の文章の味なのか、真梨さんの本は初めて読むので判断できませんが。
とはいえ、このフジコの生涯だけだったら、満点の採点をつけることは無かったと思うのですが、はしがきとあとがきの仕掛けが見事で、これで一気にお気に入りの作品になりました。
でも、何となくこの作家の他の本を読んでみたいと思わないのは何故でしょうか?
感情の描写は上手いと思ったけど、文章や構成が決して上手いとは思わなかったからですかね?
何様だって感じですが。
いや、そんな文学の善し悪しが云々じゃないですね。
ただ、他の作品名やこの作家さんの名前をどこかで見たり聞いたりしないからだろうな...
2015/02/21
採点:★★★★★
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