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第10回このミステリーがすごい！の隠し球作品としてデビューした岡崎琢磨の珈琲店タレーランの事件簿 -またあえたなら、あなたの淹れた珈琲を-を読みました。

大賞には選ばれなかったものの、作品としての出来の良さにデビューが決まったのだとか。期待できそうです。

確かポーランドに出張に行っていて木曜日に返ってきて、また土曜日から中国へ出張、土日から仕事をして水曜日に帰国、更に土日は高校の時の友人の結婚式に参列するために帰省という過酷なスケジュールの移動の際に読んだと記憶しています。

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珈琲好きの主人公が理想として探していた珈琲を淹れてくれる喫茶店に偶然たどり着きます。
物語はそのバリスタとのお話です。

読みやすかったので、どんどん読むことが出来ました。
ストーリー自体もよくできていて、飽きることなく読む事が出来ました。
それぞれのお話が、それぞれのお話で完結しており、更に全体として大きなストーリーがあるので一冊を通して楽しむ事が出来ました。

全体的な感想としては、まあ、面白いし、及第点といった印象ですが、特別な作品というほどではありませんでした。特に、このミステリーがすごい！なのに、それぞれの物語で解かれることになる謎が正直言って大したことないと感じました。
謎解きのプロットもまあ普通ですし、その謎やトリック自体が大したことないというのがガッカリです。この部分が秀逸なモノであれば物語全体としての完成度は一気に上がって楽しむ事ができたんだろうな〜と、ちょっと残念です。

この点については、巻末の解説でも北原尚彦氏がこのミスの選考の際に課題として上げられていたと指摘されており、更にこの謎解きの部分を大幅に書き直して出版に至ったのだとの解説がありました。
書き直しても未だ未だ弱いですね...読んでいてその部分でのワクワクや驚き、感動がありませんでしたし。

でも、逆に言えば、ここが面白くなれば、作品全体としての完成度というか面白さが格段に上がると思います。シリーズにもなっているようですので、続編が楽しみです。


2014/06/14


採点：★★★☆☆


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