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「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

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夏と花火と私の死体乙一

乙一夏と花火と私の死体を読みました。


 乙一氏の作品は何かのきっかけでGOTHを読んでかなり面白かったので、それ以来、何作品か読んだと記憶していますが、それから当たりはなかったような…

 この作品「夏と花火と私の死体」は乙一氏のデビュー作となった作品のようで、第6回ジャンプ小説、ノンフィクション大賞を受賞した作品のようです。若干17歳での衝撃のデビューだったとか…


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感想(1件)




 さて、作品の感想ですが、確かにわくわくドキドキで読めるのですが、事件自体がなんか…死体を隠そうとして奔走するのですが、イマイチその目的自体に共感できないし、登場人物たちの感情がイマイチ、ピンとこないというか、共感できない…
 犯人の私の友達のビクビク感は伝わってきますが、お兄ちゃんはやけに冷静だけど、やっていることは稚拙だし...アンバランスという感じです。

 それよりも何よりも、最後のオチもイマイチ。否、イマイチどころか全然、釈然としません。何とか帳尻を合わせて物語を終わらせているけど、それでいいの?って感じですし。
 それに至るまでの普段からのお姉さんの言動や行動にも伏線も何もなく、少し、いや、かなり物足りない感じがします。


 あと、もう一作品、「優子」という短編がありました。
 
 こちらの方が作品としてはまとまっているのかな?と思いましたが、謎というか真相がイマイチすっきりしなくて、少し消化不良です。しかも主人公の女の子が勘違い(なのか真実なのか?イマイチすっきりしませんが)するきっかけもイマイチ現実味がなくて…  

 2人目の奥さんを人形と間違えて焼いちゃいますが、ホントに気づかないもんでしょうか?無理ですよね…絶対、気付きますよね…と考えると、ホントはやっぱり人形で、結局、旦那さんの妄想なのかな?とも感じますが、文章の書き方から言って、真実はやっぱりホントの人間だったと思うのですが、そうなると前述の通り、気付かないわけないだろ…とすっきりしないんですよね。
 おとぎ話ぐらいならそれでもいいのかもしれませんが…だとするとメッセージというかテーマは?と考えてしまいますが、そういった意図はなさそうで、他だの不思議というか不気味な話って感じなんですよね…


 なんだか、巻末の解説でも奥歯にものの挟まったような言い回しでした…作品は作者のその作品を書いた年齢で判断されるべきではなく、その作品の出来次第で判断されるべき。だけど、この作品の読ませる力はすごい。それが17歳だとなれば、なおさら、年齢に触れないわけにはいかない…なんて書いてありましたが…  

 文章力や物語の進め方には一定の評価を与えているのでしょうが(17歳にしては)、物語自体、作品自体はそれほど評価していないんじゃないかなぁ〜なんて感じました。でも、大人だからストレートにはそれを書いていないのかなと。


 それにしても、最初に読んだGothがかなり面白かったので、期待して氏の作品を何作か読みましたが、イマイチです...

 結構、調子に乗って何作品か(5〜6冊?)買ってしまっていますので、一応それらは読もうと思いますが、あまり期待が持てなくなってきました。

2014.03.04


採点:★★★☆☆







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