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「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

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SOSの猿伊坂幸太郎

伊坂幸太郎SOSの猿を読みました。

最近は伊坂幸太郎作品から離れていました。
文庫本化されている作品は読み終わってしまっていて、文庫化を待っていたんですが...


SOSの猿 (中公文庫)

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久しぶりの伊坂作品でしたが、いや〜面白かったです。
やっぱり、最近の作家では伊坂氏が一番合うみたいです。

物語は"猿の話"と"私の話"が並行して進み、一見全然関係ない2つの話のつながりが最後に分かります。
猿の話は孫悟空(の分身)が物語を語ります。私の話はイタリアに留学していた主人公の話です。

物語につながりについて、ここで内容を書いても仕方ないですが、孫悟空というか西遊記の物語がベースにあるのですが子供の頃TVで見ただけの知識しか無いので、一度しっかりと読んで見たくなりました。
今更、大して面白くもないのかも知れませんが...


猿の話の主人公である五十嵐氏はIT会社の品質管理室で働いており、物事の因果関係を調べる仕事についており、失敗は何故起きたのか?を調べる仕事をしています。

何かしら失敗が起きると、それは何故起きたのか?を繰り返して質問することにより、何故それが起きてしまったのかその真の原因を突き止めようとします。
このプロシージャーは私が今、海外に出張しては現地の人たちに指導している内容の一部であり、これを理解してもらうのに苦労しているため、身近に感じました。五十嵐氏が話をしているエンジニアみたいにプロセスはどうでもいいから、結果だけ出せば良いんでしょ?って人たちも多く...
まあ、そうなんだけど、次からの再発を防ぐ、適切な対応策を講じる、同じ問題が起きないためのシステムを構築する為にはミスや失敗の本当の原因を突き詰めるのが必要なんですが、面倒くさいって感じる人も多いのは事実でしょう。

とはいえ、やり遂げたり、よい結果を出す成功体験を積むとその大切さに気づいてくれたりもするのですが...
あとは、自分では解決できないところで、このような考え方、アプローチをしっかりと踏むことにより、問題を解決できることを学ぶと大切さに気づいてくれたりします。

話が逸れましたが、伊坂氏の小説を読むと、その時の自分の悩みや考えていること、ぶつかっている壁、人生のテーマなどについてタイムリーに出会うことが多い気がします。
同年代と言うこともあるのだと思うのですが、何か運命めいたモノも感じてしまいます。


物事には原因がある、因果応報というのは仏教の教えの大切な部分だと思いますが、仕事の中で真の原因を見つける事が大切。仮に解決できていなくても、問題を把握し、その真の原因にたどり着くことによって解決することが出来る。そうでなければ、結果はよかったとしても只のラッキーでしかない。次回は解決できないかも知れない。だから、企業文化としてそういうアプローチをバカにせず、みんながしっかりと問題解決手法を身につける必要があると言うことを言い続けています。

さらには仏教の故郷であるインドに出張中にこの本を読みました。
まさに、運命的と感じましたが...
偶然ですよね。他にも伊坂氏のあるキングや他の本も読みましたが、あまり関係なかったですから...

2013/10/28


採点:★★★★









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