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「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

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暴力団溝口敦

溝口敦による暴力団を読みました。

特に暴力団について興味があるわけでもなく、知識としては映画やニュースぐらいで聞く一般的なものしかありませんでしたが、最近は暴力団に対する警察の対応、社会の対応が厳しくなっているのは報道で感じていました。

最近では人気絶頂だったタレントの島田紳助氏が、暴力団との交際により引退に追い込まれたという事件もありましたし。


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暴力団の組織構成については何となく知っていた気がしますが、すっきりと整理して説明してくれています。これを知っていればやくざものの内部抗争・権力闘争の映画はもっと中身が分かりやすかったかも、という気がしました。

それに、暴力団と言えば羽振りの良い暮らしをしているというイメージがあったのですが、その収入源や中央へお金が集まる仕組みなどが説明されており、末端の組員は“無理”をして贅沢に見せなければならない事情などが分かりました。度胸があって喧嘩が強ければおいしい職業といったイメージは間違っていたようです。そういう方々もいるのでしょうが、全員というわけにはいかないようです。まあ、どこの組織だってそうですよね...


また、日本の暴力団と海外の暴力組織・犯罪組織との比較は面白かったです。
とくにイタリアや米国のマフィアは有名ですが、組織として社会に認知されているのは日本の暴力団だけで、組織のカンバンを表札にしているところなど外国では考えられないそうです。確かにそうかも...

海外の犯罪組織は組織としてはどこまで行ってもun-official, 仕事をするときにも専門家が集まる特殊チーム編成となる場合が多いようです。
あと、日本ほど止めるのは難しくないようです。香港のマフィアですら止めるのは簡単なようです。これはなんとも意外でした。もっと辞めるの大変なのかと勝手に想像していましたので。


と、まあ、知らない知識をいくつか仕入れることが出来ました。

暴力団とのトラブルに巻き込まれないための対処方法のアドバイスなんかも書かれています。お世話になることには越したことはありませんが、万が一の場合に役にでも立てば、本書を読んだ甲斐もあるというものです。

2014.12.07

採点:★★★☆☆









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