徳田賢二氏の
おまけより割引してほしい - 値ごろ感の経済心理学を読みました。
特に興味がある話題でもありませんし、徳田氏についての知識も無いのですが、私の仕事はマーケティングやマーチャンダイジングからは遠い製造側なので、幅広い知識を得たいと思い読んでみることにしました。
内容ですが、要は、
値ごろ感 = 価値 / 価格
の等式で表せるという提唱の元に、その理論と実際の価格やサービスについて検証しています。
まあ、納得できない話しでも無いのですが、というか、当然というか、ちょっと理系のセンスがあれば至極真っ当な話で何の目新しさも無いというのが正直な感想でした。
そもそも、分子に来ている価値も
価値 = 品質や機能 / 価格
として表すことが出来るのでしょうから、というか、これは一般的な経済学で言われているvalueの表し方ですから、そうすると、
値ごろ感 = 品質 or 機能 / 価格^2
と表す事ができるので、おまけよりも値引きの方が二乗で聞いてくるという話しになり、それがタイトルになっていると思ったのですが、そうでも無かった記憶があります。
正直、あまり面白くなかったので、読むのに時間がかかってしまい、最初の方を良く覚えていません...
値ごろ感の定義の後、実際のサービスや商品、販売戦略をこの等式から読み解くという試みがされているのですが、こじつけというか、一部分を取って、この等式に当てはまっている、と説明されているのです、なんか、すっきりしません。
確かにこの等式は正しいと思うので、良いサービスや戦略はこれで分析すると当てはまる部分は多分にあるんだと思うのですが、その前の価値の等式にも当てはまりますし、それぞれのサービスや製品の価格(値ごろ感)をもっと分類したりして整理してくれないと、そりゃそうでしょで終わっちゃうんですよね...
そもそも値ごろ感がどうのと持ち出さなくても
価値 = 品質や機能 / 価格
で、価値を高めることが値ごろ感を高める事に通じる、で十分に説明できるのではないかと思いますし。
わざわざ、似たような等式を新しく作り出さなくても。
肝心な価値についても定義が曖昧だと感じましたし。価値=valueは機能や品質の高さだけで表されるものではなく、それらと価格との相対的な比率が価値となるべきものだと思いますが、価値=機能・品質・サービスで使われちゃっているので、一般的な経済学をいきなり無視している気がしました。
購買行動を心理+この理論で分析しているところは少し面白く、男性が無駄な買い物をする辺りは特に面白かったですが、ただ、この値ごろ感の理論である必要は無く、価値で十分に説明できると思うんですよね。
と言うことで、あまり得るものはありませんでした。
2014.10.13
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