三谷宏治氏の
経営戦略全史を読みました。
最近、業務で日々のオペレーションの効率化やマネジメント以外にも、ずいぶん、経営戦略について考える機会が増えてきました。
そもそもビジネスマネジメントをアメリカの大学で専攻していたので、基本的な知識はあると思っているのですが日本の企業に入った後はあまりそういった局面から自分の属している事業や製品がこれらと照らし合わせてどうなっているのか?なんてあまり考えたこともなく、更に、例えば財務の知識でも財務部や経理部の人間とは話が出来ても、それ以外の部署の人間だとマネージャークラスでも怪しいというのが正直な感想でした。
あまり、日本の(古い体質の)企業はそういった側面からの社内の教育がされておらず、しかも興味もないのかな〜なんて感じていて、確かに実務が出来ない中でこういった知識のことばかり話していても仕事にならないって事も多いので、日本ではあまり認められていないな〜とは感じたりします。
5フォース、BEP、SWOT分析、PLC、Price Elasticity, marketing mix, present value等々、様々なビジネス戦略や指標を習いましたが、あまり我が社では使われていないな〜と感じたりもします。管理屋系のtop
managementの一部では使われていますが...まあ、バカにしているんですかね〜。
基本的には勉強していても、ロジカルに考えれば当たり前のことじゃんって思っていましたし。何というか、とてもロジカルに腑に落ちるので、何も特別に感じないのかもしれませんね...
さてさて、本書の感想ですが、とても参考になったというか、頭の中が整理できました。
知っていたことや知らなかった事がありましたが、新しいことを知ったと言うよりも経営戦略の歴史が分かりやすく整理されているので、全体感を理解するのと興味を持った部分について深く調べるのに役に立ちそうです。
特に、ポジショニング戦略とケイパビリティー戦略、その後のアダプティブ戦略など、個々の戦略についてはその内容を学んだ事、聞いたことがありましたが、体系的にと言うか俯瞰した視点から整理することが出来たので、分かりやすく腑に落ちた感じがしました。
最近の変化の激しい中での戦略で最近の戦略のアダプティブ戦略については、まだまだ、?マークも多いと思いますが、その試行錯誤の時代だと言うことは理解できます。
ABテストなんかの各々の戦略というか戦術についても、methodとしての手法・戦術という部分ではいいと思いますが、戦略かどうかと言われれば???という印象です。
ケイパビリティー戦略をそんなの当たり前で、戦略じゃないと断じたマイケル・ポーターの心地です。私も両方必要だと思いますが、確かにケイパビリティー戦略は戦略と言うよりも競争力を付けるための当たり前の努力と感じます。とはいえ、ポジショニングだけで実力が伴わないと確かに生き残れないですしね...でも、ポジショニング失敗したらダメですよね...どんなに実力があっても儲からない。古の秦の宰相、李斯も同じ事を言っていたじゃないですか...倉庫の鼠、便所の鼠って...
ビジネスのテキストはそれぞれの戦略や理論についてもっと詳細に書かれていましたが、全体感を簡単に把握するにはこの本はちょうどいいなと思いました。
基本的には基礎知識がありましたからスッと腑に落ちましたが、全く知らなかったらどうなんでしょう?理解できるのかな?
2014.05.11
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