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「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

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なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣ケリー・グリーソン

ケリー・グリーソンなぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣を読みました。

一生懸命はやっているけど、仕事がうまくいかない。成果が出ない。
やってもやっても次から次へと新しい仕事が入っていつまで経っても終わらず、仕事に追われてしまう状態になって先の事を出来ないので、いつも後追いの仕事になってしまう、だから成果もそこそこ、なんて悩みはビジネスパーソンとしては経験したことがあるんじゃないかと思います。

私もそういった悩みの中で、上司や同僚に相談したり、指導を受けたりしながらどうやってやるか学んできましたが、もっと良い方法があるのではないかと思い、評判がよい本らしいので読んで見ることに。


なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣 (PHP文庫)

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感想ですが、あまり目新しいことはありませんでした。

メインの「すぐやる」という概念や方法については賛成と反対の両方でした。
気持ち的にはすぐやってすっきりして、効率よく仕事を進めるべきだと思うのですが、優先順位の低い物も「やる」と決めたらすぐにやるというのには賛成できません。
ポジションが上がったり責任が大きくなると、一人でこなせる仕事は限界がありますし、優先順位から言えばやる必要のない仕事もあるはずです。本書でも「やる」or「やらない」の層別は必要だと言っています。"やらなくても良い仕事まですぐやる必要は無い"と。ただ、やると決めた仕事に対しては優先順位を付けずに端からすぐに手を付けて、一気に終わらせてしまうのが効率のよい仕事の進め方なんだそうです。
う〜ん、私はそれでも優先順位を付けるべきだと思うんですが...


あと、本書では触れられていませんが、私はそれらの仕事の優先順位を付けるために下記の2点に注意しています。

まず一つ目は当然、その仕事の効果の大きさと必要性で、会社にとって重要度の高いものからやっつけていくのが王道だと思います。皆さん分かっているんでしょうけど、実際、見ているとそういった視点から物事を進めている人って意外と少ないことに気づきます。
やりやすい物や出来る物、自分の好きな物から手を付けている人が大半じゃないかと。大抵こういう場合はそのやらなければならないもの、効果が大きな物は一筋縄でいかないので、後回しにされているのをよく目にします。
だから、一生懸命やっても成果が思うように上がらない。評価もされないって思います。
やりやすいことや好きな事から手を付けたい気持ちは分かるんですが、趣味じゃないですからねぇ〜。

もう一点は、仕事の進め方というか自分で「最後まで完結できる」仕事と「他人とのやりとりが必要」なしごとです。同僚や取引先に仕事を依頼して、その結果を使って自分の仕事を進める必要がある場合など、依頼するのが遅くなればなるほど、相手の回答も遅くなるし、仮に無茶な納期でお願いしても、その返って仕事のクオリティーは低いものになるのは避けがたいので、上手く仕事の成果が上がらない。もしくは納期に間に合わないとなります。でも、自分の納期は何とかしようとするから、相手に負荷を思いっきりかけてくる人。下手にちょっと出世すると益々、周りは振り回され不幸です...ばたばたしていて一生懸命頑張ってます感でますもんねぇ...
いつも短納期で仕事を依頼してくる人っていますよね...大抵、仕事の出来ないと言われる人ではないでしょうか?特に、ルーティーンなのに短納期の依頼をしてくる人。仕事の流れが見えていないから、相手からの情報が必要になったときに依頼しているんでしょうね...何もコントロールしていない。むしろ、相手のリードタイムの確保のために、いつまでに自分はどこまで何をしなければいけないとマイルストーンを設定して仕事を進めるやり方が必要だと思います。
なので、隠し事の流れを見通して、相手に依頼する事柄のリードタイムを確保できるように自分の仕事の割り振りを決めていくことが必要だと思います。自分の仕事だけでなく、他人を含めた仕事の完結までのフローをマネージすることが必要だと思っています。


さて、もう一点、他人への仕事の任せ方についても本書で教えてくれています。
仕事がデキる人は他人への仕事の任せ方が上手い。いや、ビジネスパーソンにとっては必須のビジネススキルだと。目的を明確にして、そのために必要な情報は全て与え、途中のマイルストーン管理をし、余計な口出しはしない。仕事の失敗は責任を取ってやる。成果は任せた人の手柄に。といった姿勢が必要なようです。
これに加えて、任せる相手のレベルにもよるんでしょうけど、仕事の進め方や具体的な方法まで教えて上げる必要がある場合もあるかと。
私の場合なんかですと、海外でのオペレーションが成長する中で、現地の人のレベルが追いついておらず、こういったレベルの説明までしなければならないことがほとんどで、疲れます。たまに確信犯で手を抜くと、だいたい期待した成果は上がってきません。分かっているんなら手を抜くなって事なんでしょうが、ついついあるんですよね...
逆の人に仕事を任せるのがへたくそな特徴で、すぐ口を出す、任せない、仕事の内容や背景を伝えない、急に言う等々が上げられていますが、気をつけないといけないと思いました。こういったことにはならないようにしようと思いますが、「説明は少なくて指示ばかり急ぐ」傾向があると思うので、注意しようと思います。これって疲れますもんね...ついつい全体の背景や目的などの説明は省いて、具体的な活動の指示をしてしまうことがあるので、気をつけたいと思います。


最後に、歩くマネジメントでチームの課題点を見つけるようにする云々...チームの困りごとや課題点にマネジメントのアテンションが向くことによる生産性の向上は面白かったです。
照明に問題があるとチームが感じている場合に、照明を明るくしたところ、生産性が上がったデータがあるのだそうです。まあ、そりゃ、当然だと思いますが...面白いのは、逆に証明を暗くしても生産性が上がったそうなんです。これは面白いですよね。どちらの方が生産性が上がったのかは知りませんが、おそらく明るくなった方だとは思いますが、大事なことはチームの人間が問題だと思っていると言うことに対して、マネジメントの注意が向いていると感じられるということが、生産性を上げる結果になるというデータがあるのだそうです。
これは面白い。参考にしたいと思います。


冒頭に書いた通り、本書に書かれている事に対して、半分賛成、半分反対といった感じですが、上述したような同意できないところについても少し、これを信じてやってみようかと思います。
確かに、優先順位が低いと決めて、いつかやろうとメモを置いておいても、全然手を付けることなくそのままになっており、それを見る度にいつかやらなければ、あ〜まだ出来ていないなぁとストレスになっていたのが結構辛かったので、すぐにやってしまえばこれを解決することが出来るでしょう。
最近考えていたのは反対に、いつまでもやらなくても済んでいる仕事はwantだけどmustじゃないと言うことだから、やる必要はないという考え方です。こっちは思いっきりが必要になりますが、楽ですよね...
そもそもの仕事の仕分けの際に、must / want / no need / never ぐらいに整理しておけば、捨てる時にも役に立つかなと思います。


あと、本書の翻訳ですが、分かりにくい。
もう2〜3回推敲して、読みやすい、自然な日本語にして欲しいと思います。
正直、英語で読んだ方が分かりやすそうだなぁと思いました。

仕事効率化のアイデアやテクニックとしてemail softの活用などが出てきますが、こういったテクノロジー関係ってすぐに時代遅れになるから参考になりませんね...今ならcloudが出てこないことには話しになりませんもんね。この手の管理になると。

2014.03.16


採点:★★★☆☆






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