お金の流れが変わった！大前研一
大前研一のお金の流れが変わった！を読みました。
久しぶりに読んだ大前研一氏の本です。
世の中をお金が動く仕組みを説明してくれていました。
所謂、世界中で投資先を探してさまよっているホームレスマネーが、どこかの国や市場に集まることになるきっかけや仕組みを説明してくれています。
その視点は俯瞰というか、世界を大きく見渡し、日本も世界の国々の中の１つとして捉えており、とっても視点がグローバルでありフェアだと感じました。
世の中を見て、日本の弱点や強みを冷静に分析し、海外での競争に勝っていくためには何が必要かを提案してくれています。
新幹線や原子力発電所事業などについて、単体の製品や技術だけでなく、その仕組みまで含めたパッケージとしての売り込みが日本には掛けており、今後の課題になるだろうと仰っています。まあ、その通りだろ思うし、どこかでも誰かがそんなこと言っていた気がします。大前氏かも知れませんが...他の本で。
かつては日本が経済大国として世界を席巻していた頃には、日本独特の変な習慣なんかも、日本はこうなんですよ〜と言えば、まあ、しょうがないかと許してもらえたような事柄・ビジネス習慣も、今は、じゃあ勝手にそうしていたらどうですが、私たちは中国や韓国、アセアン諸国と話を進めさせてもらいますから...とそのプレゼンスが下がってしまっているようです。
先日、お願いした通訳の方も最近、同じような感想を持っているようです。昔は日本側の独特な要求や習慣についても多めに見てもらっていたが、今は完全に特別扱はしてもらえなくなっている流れになっていると感じるそうです。世の中がglobalizationされていく中で、そのルールというか習慣について行けないところはどんどん置いて行かれてしまうのだろうと感じ、日本は他の国に比べて遅れていると感じるそうです。欧米はもとより、アジアでもアセアン諸国は元々欧米を中心に物事を考える事になれているので、すぐに順応しているし、発展の経過でどんどんグローバルスタンダードを取り入れて来ているので、日本なんかよりもよっぽどグローバルな世界で勝負する・生き残る準備が出来ていると感じると仰っていました。
世の中の経済やビジネスについて、大きな目でどんなことが起きているのか？また、起きようとしていると考えられるのか？その潮流は？と言ったようなことに関して、見る目を養うことが出来た気がします。
普段はどちらかというともっと目の前のやらなければならないことに気を取られていて、視線を高くと言うか、遠くまで見渡すような姿勢に欠けている気がして、参考になりました。
これでもグローバルに8ヶ所ぐらいでの事業の展開について、その方向性やマネジメントの管理、リソースの配分などを行っているのですが、それでも、どちらかというと自分の置かれている業界や事業環境に限られた視点でしか見ておらず、世の中の経済や政治の流れの中でそれらを見ると言うことが欠けていた気がします。
こういった見方をすると、何というかマスコミ的というか評論家然というか、なんか地に足が付いておらず、大きな事は言っているけど、実際には何も起こせない・出来ないなんて事になりかねないと不安に思っていましたが、自分への甘えかなと思いました。当然、大きな視点で大局で物事を捉えながら、実際には繊細にしっかりとマネジメントしていくという事が必要なんでしょう。努力しようと思います。
最後に、本書は東日本大震災前に書かれ、原発事故の前に書かれたので、日本は原子力技術、発電所技術が世界に売ることの出来る技術であり、もっともっと売り出すべきだというトーンでしたが、震災後はどうお考えなのでしょうか？読んで見たい気がします。
技術的には信頼できるレベルにあり、北陸地震の際にもビクともしなかった、その技術力は世界の最高峰で、他国が欲しがっているのだそうです。他のライバルはフランスぐらいだとか。
ずいぶん、日本の技術を持ち上げて、将来の産業の期待の星ぐらいに書かれていましたが、どう考えているんでしょうかね？今は。
日立や東芝なんかはやはりそちらの方向中心に事業を進めるように舵をきったようですが。世の中がそういう流れになっていたんですかね･･･優秀な人たちはやはり考える事は同じと。
2014.03.09
採点：★★★☆☆
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久しぶりに読んだ大前研一氏の本です。
世の中をお金が動く仕組みを説明してくれていました。
所謂、世界中で投資先を探してさまよっているホームレスマネーが、どこかの国や市場に集まることになるきっかけや仕組みを説明してくれています。
その視点は俯瞰というか、世界を大きく見渡し、日本も世界の国々の中の１つとして捉えており、とっても視点がグローバルでありフェアだと感じました。
世の中を見て、日本の弱点や強みを冷静に分析し、海外での競争に勝っていくためには何が必要かを提案してくれています。
新幹線や原子力発電所事業などについて、単体の製品や技術だけでなく、その仕組みまで含めたパッケージとしての売り込みが日本には掛けており、今後の課題になるだろうと仰っています。まあ、その通りだろ思うし、どこかでも誰かがそんなこと言っていた気がします。大前氏かも知れませんが...他の本で。
かつては日本が経済大国として世界を席巻していた頃には、日本独特の変な習慣なんかも、日本はこうなんですよ〜と言えば、まあ、しょうがないかと許してもらえたような事柄・ビジネス習慣も、今は、じゃあ勝手にそうしていたらどうですが、私たちは中国や韓国、アセアン諸国と話を進めさせてもらいますから...とそのプレゼンスが下がってしまっているようです。
先日、お願いした通訳の方も最近、同じような感想を持っているようです。昔は日本側の独特な要求や習慣についても多めに見てもらっていたが、今は完全に特別扱はしてもらえなくなっている流れになっていると感じるそうです。世の中がglobalizationされていく中で、そのルールというか習慣について行けないところはどんどん置いて行かれてしまうのだろうと感じ、日本は他の国に比べて遅れていると感じるそうです。欧米はもとより、アジアでもアセアン諸国は元々欧米を中心に物事を考える事になれているので、すぐに順応しているし、発展の経過でどんどんグローバルスタンダードを取り入れて来ているので、日本なんかよりもよっぽどグローバルな世界で勝負する・生き残る準備が出来ていると感じると仰っていました。
世の中の経済やビジネスについて、大きな目でどんなことが起きているのか？また、起きようとしていると考えられるのか？その潮流は？と言ったようなことに関して、見る目を養うことが出来た気がします。
普段はどちらかというともっと目の前のやらなければならないことに気を取られていて、視線を高くと言うか、遠くまで見渡すような姿勢に欠けている気がして、参考になりました。
これでもグローバルに8ヶ所ぐらいでの事業の展開について、その方向性やマネジメントの管理、リソースの配分などを行っているのですが、それでも、どちらかというと自分の置かれている業界や事業環境に限られた視点でしか見ておらず、世の中の経済や政治の流れの中でそれらを見ると言うことが欠けていた気がします。
こういった見方をすると、何というかマスコミ的というか評論家然というか、なんか地に足が付いておらず、大きな事は言っているけど、実際には何も起こせない・出来ないなんて事になりかねないと不安に思っていましたが、自分への甘えかなと思いました。当然、大きな視点で大局で物事を捉えながら、実際には繊細にしっかりとマネジメントしていくという事が必要なんでしょう。努力しようと思います。
最後に、本書は東日本大震災前に書かれ、原発事故の前に書かれたので、日本は原子力技術、発電所技術が世界に売ることの出来る技術であり、もっともっと売り出すべきだというトーンでしたが、震災後はどうお考えなのでしょうか？読んで見たい気がします。
技術的には信頼できるレベルにあり、北陸地震の際にもビクともしなかった、その技術力は世界の最高峰で、他国が欲しがっているのだそうです。他のライバルはフランスぐらいだとか。
ずいぶん、日本の技術を持ち上げて、将来の産業の期待の星ぐらいに書かれていましたが、どう考えているんでしょうかね？今は。
日立や東芝なんかはやはりそちらの方向中心に事業を進めるように舵をきったようですが。世の中がそういう流れになっていたんですかね･･･優秀な人たちはやはり考える事は同じと。
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