売れないのは誰のせい？山本直人
山本直人の売れないのは誰のせい？最新マーケティング入門を読みました。
特に誰かに勧められたとか、雑誌で評判を読んだとか、前知識があったわけではなく
何となく、タイトルから面白そうだなと読んでみることにしました。
 | 売れないのは誰のせい?―最新マーケティング入門 (新潮新書) 中古価格 |
内容ですが、イヤーつまらなかった。
期待はずれというかほとんど内容のない一冊でした。
タイトルともかけ離れているし。
久しぶりの大外れの一冊です。
ということで、以下の感想はほとんど批判ばかりになっています。
まず、本書で語られているのはＴＶコマーシャルについてがほとんど。
そのコマーシャルの対象の商品は情報受動型と情報検索型の製品に分けられる。
それに合わせてマーケティングチャンネルを効果的に選びましょうと書かれています。
読んでいて思うのですが、マーケティング入門といいながらＴＶコマーシャルの事ばかり書かれています。
いや、それしか書かれていません。
本書でも、マーケティングとは４Ｐといわれる
Product（製品）、Price（価格）、Place（場所）、Promotion（プロモーション）からなると説明があります。
なのに、そのPromotionの一部でしかないＴＶコマーシャルだけを論じて何の意味があるのか？
最新マーケティング入門どころか、マーケティングにすらなっていないし。
たった一部のみを論じても．．．
TV コマーシャルの効果が疑わしいことがネット社会になり少し明らかになってきたことで、
TV CM以外のpromotionも取り入れ始められているなんて書かれていて、
その例としてキットカットの受験のお守りとしてのマーケティングが取り上げられていますが、
TV CM以外のプロモーションは遙か昔からさんざん行われているでしょう。
例えば、ポイントを集めて応募すると全員にプレゼントキャンペーンとか。
この人、知らんのか？小学生か？
そもそもマーケティングに言及するなら、プロダクトアウトやマーケットインの製品開発。
それを導くためのＲ＆Ｄ、ペネトレーションやスキミング価格戦略、ターゲット購入層や
販売チャンネルの選択など他にも色々、基本があるはずなのですが。
なんだこの片手落ちどころか、不備だらけのマーケティングは・・・
また、購入までの消費者の心理のステージとしてAIDMA（Attention, Interest, Desire, Motive/Memory, Action)
に対して、最近のネット上での購入が増えてきた状況の中、電通がAISAS (Attention, Interest, Search, Ation,
Share) を提唱したというのはまあ、有名な話でそれを紹介し、それと氏の定義する情報検索型の商品の
購入プロセスを関連づけているのは、あ〜、なるほどなと思えるのですが、最後の方になって、
氏がソフトバンクの通話料0円のTVコマーシャルの失敗について、マーケティング（ただのコマーシャル）の
方法として携帯などの情報検索型の商品にはTVコマーシャルでは限界があり、もっと詳細の説明が出来る
ネット上での広告とするべきだったとの指摘があるのですが、コレは矛盾しており、なんだそりゃって感じです。
情報検索型商品のAISASモデルにしたって、最初はAttentionが大事だと言っているのだから、
広く浅くのＴＶコマーシャルで正しいと思うのですが．．．
問題はインパクトを求める余りウソである通話料0円を前面に出しすぎたことでしょう？？？
ただのビジネスモラルの問題かと。
そうそう、そもそも博報堂にいたなら、ＴＶコマーシャルのターゲット層への到達度や浸透度といった指標で、
TV CMの効果だってそれなりに評価・確認していたんじゃないかと思いますが、なんで触れられていないのか？
効果はよくわかんないなんて濁していますが？知らんことないと思うんですが･･･
こんな、批判ばかり乗せて非生産的ですが、まあ、この本を読もうと検討されている方が読まれたなら
時間を無駄にしないため、うそっぱちにだまされないために少しでも役に立てばと思います。
採点：★☆☆☆☆
Tweet
おすすめ購入先
イーブックオフ
おすすめ！価格競争力が抜群！愛用のサイトでいつもまとめ買いしています。Tポイントも使えます。
品揃えは抜群！本だけでなくCD・DVD・日用品・家電・おもちゃと品揃え抜群。送料無料も魅力！
紀伊國屋書店のオンラインショップ。紀伊國屋ポイントをお持ちの方におすすめ。
おすすめランキング
