本文へスキップ

「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

Since 2012.01.22

グーグル Google 既存のビジネスを破壊する佐々木俊尚

グーグルによる既存ビジネスモデルの破壊のスピードというかインパクトは
ますます無視できない状況になってきたな〜と感じます。

新規参入の難しかったOSの世界や出版業界などの既得権益への挑戦も
次々と表明されていますが、特に、出版業界など消費者のためというよりも
自分たちの既得権益を守るために進化をしてこなかったような業界への参入は
非常に気持ちよく感じています。

やられる方はたまらないでしょうけど...

そんな中、見つけたのがこの本です。

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)

中古価格
¥1から
(2012/5/19 09:23時点)



googleはその検索システムで名前が売れてきていたのが、
収益化には結びついていませんでしたが、アドセンス&アドワーズで
あっというまに世界一の広告代理店になってしまいました。

その後も、就業時間の2〜3割は自由な開発に回して良いことや、
その個人の開発を全社でシェアして、それを元に新しい開発を自発的に進める
仕組みが出来ていることから画期的なイノベーションが次から次へと生まれていることを
別の本で読んだこともあります。

そしてOSの世界にオープンソースで殴り込むというすごいことになっています。


本書では、このアドセンス&アドワーズと地域やdemographicsに合わせた
ターゲットマーケティングを可能にする新しいマーケティングへの進出。

ロングテール理論と利用の仕方。
本書ではちょっと例題がおかしいというか、ピンときませんでしたが。
ロングテールの代表としてはやはりアマゾンだと思いますが...

ネット社会の新秩序と新権力の台頭と、その脅威が説明されています。


個人的には新秩序と権力の項目以外は目新しい内容でもなかったので、
あまり得ることはなく、まあ、今までの知識の復讐でしたが、
新秩序については、うっすらと感じてはいたものの、改めてこのように読むと
警戒心と恐怖心を覚えました。

最後の方にgoogleアドセンスでのアカウント停止された方とgoogle側の対応や、
マニアックスの件などネットでの存在リスクなどが書かれていますが、
正直、怖いな!と思います。

ただ、これはグーグルが悪いということではないと思います。
グーグルのメインストリームはロングテールでの収益化なのでしょうが、
そのためにはフレームワークとかシステムはカスタマイズしてられないので、
ある意味逆に非常に融通性の悪いものになってしまうのは仕方ないかと。

ここの部分を一点一様で対応していたら、それこそロングテールの部分では
収益をあげることはできないでしょうから。

ただ、人が介在するならば、そこでその部分をアジャストすればよいだけで、
それを出来ない人間であればいらないというのが答えだと思います。
このいらないというのは人質の場合もありますし、優秀な人でも出来ないなら、
その業務やポジション自体がいらないということです。

とはいえ、これだけgoogleのサービスが世界を席巻すると、
googleの対応如何での影響が大きくなりますので、目が離せません。
是非、グーグル側にも思慮深い対応を期待したいところです。
まあ、世の常として間違った対応を続けていれば、市場から退場を突きつけられるので、
大局観では大丈夫なんだと思いますが、権力が大きなものには単純に畏怖心を覚えます。
そんな部分から、反発を受ける場合もあるのでしょう。


少なくともグーグルは暫く目の離せない企業のひとつです。
私にとってはアップルよりも目が離せません。

採点:★★★★









おすすめ購入先


   ネットオフ  おすすめ!
   価格競争力が抜群!愛用のサイトでいつもまとめ買いしています。Tポイントも使えます。

   アマゾン
   品揃えは抜群!本だけでなくCD・DVD・日用品・家電・おもちゃと品揃え抜群。送料無料も魅力!

   紀伊國屋書店
   紀伊國屋書店のオンラインショップ。紀伊國屋ポイントをお持ちの方におすすめ。